文:濱矢文夫、アドベンチャーズ編集部/写真:柴田直行
BMW「R 1250 GS アドベンチャー」各部装備・ディテール解説
エンジン
R1250GSと共通の、空水冷フラットツインエンジンは排気量1254cc。DOHC4バルブヘッドには最新の可変バルタイ&リフト機構であるBMWシフトカムを採用し、低・中回転域と高回転域のそれぞれで、理想的なパワー特性を実現して扱いやすさと力強さを両立させている。
マフラー
スポーティで洗練されたデザインのマフラー。片持ちスイングアームであることを活かし、内側に追い込んで、路面との干渉を防ぎながら、パニアケースへの干渉を最小限にするようなデザイン。オプションでスポーツサイレンサーも設定される。
フロントサスペンション
フロントサスペンションは、BMWお得意のテレレバーサス。ストローク量はスタンダードなGSより20mm長く、自動的に最適なセッティングを得られる電子制御のダイナミックESAを装備。ホイールはGS同様のフロント19インチ径だが、キャストホイールなGSに対しGSアドベンチャーはクロススポークホイールを装着。
リアサスペンション
リアサスペンションもBMWのシャフトドライブ車で磨き抜かれた片持ちのパラレバーが採用。ドライブシャフトを内蔵する片持ちメインアームと平行に置かれた第二のスイングアームと電子制御サスのダイナミックESAの組み合わせとなる。
ヘッドライトまわり
ヘッドライトは左右非対称デザインで、自動レベル調整付きのアダプティブLEDを採用。基本デザインはスタンダードのGSと共通だが、各部のデザインは異なっている。防風効果の高いスクリーンは、簡単な操作でスクリーンの高さを無段階に調整できるので、天候や道路の状況、ライダーの体格や好みに合わせ、防風効果をアジャスト可能。
メーター
メーターパネルには6.5インチサイズのフルカラーTFT液晶を使用。基本的なオートバイのメーターとしての機能や視認性はもちろん優れているが、BMWモトラッド・コネクテッド・アプリによって、多彩な情報もわかりやすく表示できる。メーターの右側にはUSB充電ソケットも備え、スマートフォンなどの機器に給電可能。
燃料タンク
GSアドベンチャーのスタイリングを印象的に見せる大型燃料タンクは、スタンダードなGSの20Lに対して30L。量産モデルとしては最大級の大きさを誇る。そのため最大航続距離は、条件の厳しいWMTCモード燃費で計算しても1タンクで何と航続距離は600kmを超えるという、アドベンチャーツアラーの最高峰に相応しい性能を備える。
シート
日本向けモデルではライダー側、タンデム側をセパレート構造にした快適性の高いシートが装着される。シート高は2段階調整が可能だが、オプションパーツを使えばさらに広い範囲で調整することもできる。グレードによってはシートヒーターも装備されている。
テールライトまわり
ヘッドライトだけでなく、ウインカーやテールランプまでの灯火類はオールLED化されていて、被視認性を高さ、耐久性の向上や軽量化にも貢献。
BMW「R 1250 GS アドベンチャー」主なスペック・燃費・価格
全長 | 2190×980×1530mm |
ホイールベース | 1525mm |
シート高 | 825/845mm(プレミアムスタンダード) |
車両重量 | 278kg |
エンジン形式 | 空水冷4ストDOHC4バルブ水平対向2気筒 |
総排気量 | 1254cc |
ボア×ストローク | 102.5×76mm |
圧縮比 | 12.5 |
最高出力 | 100kW(136PS)/7750rpm |
最大トルク | 143N・m/6250rpm |
燃料タンク容量 | 30L |
変速機形式 | 6速リターン |
ステアリングヘッド角度 | 65.1゜ |
キャスター | 95.4mm |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70R19・170/60R17 |
燃料消費率 WMTCモード値 | 21.0km/L 1人乗車時 |
メーカー希望小売価格 | 260万3000円~(消費税10%込み) |
文:濱矢文夫、アドベンチャーズ編集部/写真:柴田直行