V4戦略を推し進めてきたホンダのワークスレーサー・RVFのノウハウを惜しみなく投入して誕生したのが、RC30(VFR750R)とこのVFR400R。TT-F3レースで勝つために生まれた究極のプロスペックマシンは、400㏄クラスで圧倒的な存在感を誇る1台として歴史に名を遺すことになる。
まとめ:オートバイ編集部
まとめ:オートバイ編集部
ホンダ「VFR400R」各部装備・ディテール解説

TT-F1クラスを戦うワークスマシン・RVF750直系のレプリカ、VFR750と共通のイメージでまとめられたスタイリング。ボディカラーは2色が用意された。

目の字構造を持つ異形五角形断面のアルミツインチューブフレームを採用。ステンレス製のサイレンサーは左側配置とされた。

360度クランクのV4ユニットは、カムギアトレインやダイレクトロッカーアームを採用。前方にレイアウトして車体もコンパクト化。

フロントの正立フォークはΦ41mmという、当時としては太めの設定。ブレーキも296mmローターに対向4ピストンキャリパーと豪華。

耐久レーサーイメージの片持ち式プロアームを採用。NC30型からリアホイールがセンターロック式に変更されている。

スピードメーターを別体式としたインパネは当時のレーサーのイメージを色濃く反映したもの。ブレーキレバーは7段階調整式。
ホンダ「VFR400R」(1986年・型式NC21)

カムギアトレーンの意欲作
RVFのテクノロジーをフィードバックした最初のモデルは、1986年登場のVFR400R。カムギアトレーンを採用したV4エンジンを搭載し、1987年にはプロアーム仕様も登場したが、市場はよりレーシーなスタイルを求めた。当時価格は65万9000円。
ホンダ「VFR400R」主なスペック・当時価格
全長×全幅×全高 | 1985×705×1075mm |
ホイールベース | 1345mm |
最低地上高 | 125mm |
シート高 | 755mm |
車両重量 | 182kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒 |
総排気量 | 399cc |
ボア×ストローク | 55.0×42.0mm |
圧縮比 | 11.3 |
最高出力 | 59PS/12500rpm |
最大トルク | 4.0kg-m/10000rpm |
燃料供給方式 | キャブレター |
燃料タンク容量 | 15L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 25゜20′ |
トレール量 | 96mm |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 120/60R17・150/60R18 |
当時価格 | 74万9000円(1989年) |
まとめ:オートバイ編集部