MotoGPでもお馴染みのブレンボが、2種類のキャリパーを発表!
MotoGPやSBKなど、世界トップレベルのロードレースで多くのマシンが装着しているブレンボ製ブレーキキャリパー。サーキットでの走行はもちろんだが、公道でスポーツライディングを楽しむライダーからも同社製品のフィーリングは圧倒的な支持を受けている。
そんな中、ブレンボは現在開催中のEICMA2023で、新作のブレーキキャリパー2種類と、クラッチマスターシリンダーを発表した。
HYPURE
まずひとつめの新作キャリパーは「HYPER(超)」と「PURE(純粋)」の掛け合わせから生まれた 「HYPURE」 。中排気量向けを想像させるモデルで、左右非対称の特徴的デザインが目を惹くが、剛性を維持しつつ従来品と比べて10%の軽量化が図られたほか、独自のスプリング・パッド・ピンシステムと、キャリパーとパッド間の軸受面の工夫により、残留トルクを最小限に抑えているのも特徴。
GP4-MotoGPキャリパー
リッタークラスのスーパースポーツなど、パワフルなオンロードバイク向けに開発されたのが「GP4-MotoGP (取付ピッチ100mm) 」。ニッケルコーティングされたアルミビレットから生まれたモノブロックキャリパーは質感も高く、ユーザーの所有欲を満足させる仕上がりとなっている。
また、外観から分かる注目点は、冷却効率を高めたベンチレーション用のフィンだろう。MotoGPマシンにも2020年シーズン頃から使われているスタイリングなので、見覚えのある方もいるのではないだろうか。このフィンにアンチドラッグシステムを組み合わせることで瞬時のパッドリリースコントロールとパッド摩耗の軽減が図られている。
ブレンボは「MotoGP技術を駆使した究極のロード向けブレーキキャリパー」と謳っているように、MotoGPで標準的な斜めのパッドスライドを採用してシャープな制動力を実現しているのも大きなポイント。そのフィーリングが気になる方は多いのではないだろうか。
16RCSコルサコルタRR
ブレーキマスターシリンダーがレッド・ドット・デザイン賞を受賞したのが記憶に新しいが、クラッチマスターシリンダーもそのスタイル特性を受け継いでいる。
クラッチのメインボディはビレットを機械加工し、表面仕上げにはブラックの硬質アルマイトコーティングを施し、優れた耐摩耗性とスムーズな動きを実現している。また、フローティングピストンとシールもMotoGPと同一仕様だ。
アイドルストロークは、レース用マスターシリンダーと同様に予め最小値に設定し、使用時のより高い精度を実現する。
クラッチマスターシリンダーは取付け用付属品がセットになったキット販売。2024年3月の発売が予定されている。