レーシングユースを前提としない、スポーツランの醍醐味を追求した大型スーパースポーツが台頭する中、ヤマハが1998年に投入したYZF-R1は今日に至る、近代スーパースポーツの祖ともいうべき革新技術を満載した一台で、世界中に衝撃を与えた。
まとめ:オートバイ編集部

ヤマハ「YZF-R1」特徴

画像: YAMAHA YZF-R1 1998年 総排気量:998cc エンジン形式:水冷4ストDOHC5バルブ並列4気筒 シート高:815mm 乾燥重量:177kg

YAMAHA YZF-R1
1998年

総排気量:998cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC5バルブ並列4気筒
シート高:815mm
乾燥重量:177kg

スーパースポーツの概念を覆した意欲作

1992年のCBR900RRの登場は、大排気量のスポーツバイクの在り方を大きく変える衝撃的なものだった。各社ともこれに追随すべく様々なモデルを登場させるが、ヤマハはやや消極的で、当時のフラッグシップであるYZF1000Rサンダーエースもスポーツツアラー寄りのキャラクターであった。ところが、1998年にこれまでの勢力図を一変させるモデル、YZF-R1が登場する。

「NO COMPROMISE(妥協なし)」をスローガンに、ツイスティロード最速を狙ったモデルで、ロングスイングアームが生み出す高い路面追従性というメリットを積極的に利用した車体構成が、世界中に大きな衝撃を与えた。

エンジンは前後長をコンパクトにするためにミッションや補機類を背負うレイアウトを採用した独創的なもので、ワインディングで見せるしなやかな身のこなしがライダーを虜にした。

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