文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸
ハーレーダビッドソン「X350」ライディングポジション・足つき性
シート高:777mm
ライダーの身長・体重:176cm・62kg

低いシート高とステップ回りのスリムさによって足つき性は上々。後退したステップ位置はストリートファイター的でオートバイとライダーの一体感が得られるが、僕の身長(176cm)では膝と足首に窮屈さを感じた。

ハーレーダビッドソン「X350」各部装備・ディテール解説

スポーツムードあふれるスタイリングのモチーフは、1970年代に活躍したフラットトラックレーサーXR750。

タンクが薄く見えるデザインだが、容量は13.5リットルと十分なものを確保。シルバーに塗られた、角の立ったシャープな形状のシュラウドがアクセント。

このクラスでは珍しい、360度クランクを採用したDOHCパラレルツインは36HPを発揮。重めのビートの効いた独特の排気音が魅力で、吹け上がりも軽やか。

フロントフォークはΦ41mmの倒立で、リバウンド調整機構つき。ブレーキディスクはΦ260mm径のウェーブディスクをダブルで装備。前後タイヤはMAXXIS製を履く。

駆動方式は左出しのチェーン式で、ハーレーとしては珍しい方式。前後ホイールは細身のスポークを採用するアルミキャストが標準装着されている。

リアサスはモノショックで、車体右サイドにレイダウンしてショックユニットがマウントされる。調整機構はプリロードとリバウンドが用意されている。

小ぶりで丸形のケース内に上下2段にマウントされるヘッドライトとウインカーはLED。中央にはハーレーダビッドソンのロゴがあしらわれている。

メーターはスピードのみとシンプルだが、下部にマウントされた液晶モニターにはオド、トリップ、時計などを表示できる。

ホールド性に優れたシートに短いテールカウルの組み合わせはまさにトラッカーイメージ。シート高は777mmと低く、小柄なライダーでも足つき性には困らない。

シートカウルが小ぶりなこともあって、シート下のスペースはバッテリーやリレー類などでびっしり埋まっている。後部には小型の工具入れが備わる。

テールカウルの形状はトラッカーらしい、大胆に切り詰められたようなデザイン。Vツインエンジンではないが、ハーレーらしい個性がしっかり表現されている。
ハーレーダビッドソン「X350」動画・写真
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www.youtube.comハーレーダビッドソン「X350」主なスペック・価格
全長 | 2110mm |
ホイールベース | 1410mm |
最低地上高 | 143mm |
シート高 | 777mm |
車両重量 | 195kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 |
総排気量 | 353cc |
ボア×ストローク | 70.5×45.2mm |
圧縮比 | 11.9 |
最高出力 | 27kW(36HP)/8500rpm |
最大トルク | 31N・m(3.16kgf・m)/7000rpm |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
燃料タンク容量 | 13.5L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24.8° |
トレール量 | 100mm |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70-ZR17(58W)・160/60-ZR17(69W) |
メーカー希望小売価格 | 69万9800円(消費税10%込) |
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸