文・写真:山ノ井敦司
1984年に初代GPZ900Rが登場して2024年で40周年を迎えた。そのGPZをモンキーをベースに作り上げたのがコチラのマシンで、モンキーといってもあの可愛らしい面影はほぼなく、キタコ製のレプリカカウルキットやGクラフト製アルミフレームなどで超がつくフルカスタム仕様となっている。
キタコではこのGPZを初めZ2、ローソン、CB750Fを彷彿とさせるカウルキットも販売されていた。各カウルは今ではほぼ目にすることがない超がつくレアアイテムとなっている。少量でもいいので、キタコさんには外装キットを復活していただきたい。限定とかで出しません?
カウルは以前キタコからリリースされていたGPZカウル。販売時はアッパー、タンク、シートカウル、インナーフェンダーがセット。バラ売りもしており、ユーザー内ではモンジャとも呼ばれてたとか。テールカウルはモンキー用ということで、元々の製品ではサイドにツインショックを避ける切り欠きがあったが、モノショック化に合わせてFRPでフラットに修正してある。
修正やペイントは同じ「Z改」のチーム員でもある凄腕カスタムペイントショップの「染谷工房」によるもの。しっかりした技術で塗り上げることで長年乗り続けられるマシンでも、色褪せることなく輝きを放っている。
デジタルメーターにブレーキ・クラッチマスターはブレンボ、アクティブのハイスロなどミニバイクとは思えぬハンドル周り。元々あったハンドルポストにはバーを装着し、スマホマウントを装着。フロントフォークはカワサキのミニバイクKSRから流用。
ヘッドに入る「SPA」ロゴがポイントのエンジンは武川製スーパーヘッドだが、あえての最新タイプではなく旧タイプ。排気量は124ccでミッションも同じく武川の6速ミッションを搭載。油圧クラッチはドカティ用を流用して、武川製スペシャルクラッチにドッキング。この溶接跡やOVER製のサブフレームとGクラフト製のダウンチューブの2本付けが、いかにもチューニングしたぜ!! という見た目となりカスタム好きにはたまらない。
ツインからモノサスとなったリア周り。ショックには色鮮やかなナイトロン製を装着。OVER製のアルミ鍛造削り出しホイールGP-TENは車体に合わせスポーク部をグリーンにペイント。ムッチリしたリア周りはミシュランS1(130/70-10)によるもの。
マフラーはOVER製で今では見ることも珍しくなったレーシングチタンマフラー。シートカウルの裏部分にはアルミプレートを装備し、スカスカ感をなくしているのもポイント。こういった処理は長年カスタムしている玄人ならでは。ステッカーチューンも懐かしい。
文・写真:山ノ井敦司