文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事はウェブサイト「ロレンス」で2024年5月20日に公開されたものを一部編集し転載しています。
しかも、電動車の1-2フィニッシュというオマケつきの快挙達成!!
今シーズンのトライアルGP開幕の地となったもてぎのトライアル2は、ガスガス、EM(エレクトリックモーション)、そしてヤマハという有力メーカーたちが、それぞれ最新鋭の電動トライアル車を参戦させたことが話題となりました。
そんな「電動車対決」を制したのは2022年トライアル2王者で、2023年からガスガス所属となったノルウェー人ライダーのソンドレ ハーガでした。ラップ1で2点、ラップ2で1点と減点を最小限に抑えた巧みな走りで見事Day1の優勝を決め、FIMの世界選手権で電動車に乗り、ICE搭載車を破って優勝した最初のライダーとして、歴史にその名を刻むことになりました。
そしてハーガに続いて2位になったのは、2023年に電動車で初めてトライアル2の表彰台に登壇という実績を持つ、EMのエースライダーのガエル シャタヌでした(減点9)。Day2ではハーガはラップ1で8、ラップ2で15と5位(減点23)に沈みましたが、2〜5位の間の点差はわずか2点という接戦でした。
そんな混戦のなか、Day2優勝のジャック ピアース(減点18)と2位アレックス カナレス(減点21)のシェルコ勢に続いてシャタヌは3位に食い込み(減点22)、Day1に続いて連続表彰台獲得に成功! そして開幕戦を終えてのランキング3位の座を得ました!
ヤマハ勢も奮闘しましたが・・・今後の電動車勢それぞれの戦いに注目しましょう!
日本人としては気になるのは、日本勢・・・ヤマハ TY-E 2.2を駆る3名、黒山健一(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、氏川政哉(bLU cRU VICTORY)、野崎史高(Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA)各選手の戦いぶりでしょう。
Day1は黒山11位(減点30)、氏川12位(減点31)、そして野崎23位(減点49)となりました。野崎選手はバッテリー交換時のトラブルなどさまざまな問題を抱えての戦いとなったようで、このあたりに新たな乗り物である電動車開発の大変さがうかがえます。
Day2は黒山17位(減点40)、氏川20位(減点48)、野崎24位(減点55)とそれぞれがDay1より順位を落とす結果となりました。残念な結果ではありますが、2週間後の6月2日には同じもてぎを舞台に全日本トライアル選手権第3戦、関東大会が開催されます。TY-Eの主戦場である全日本での、ヤマハライダーの活躍に期待したいです。
そして6月7日〜9日には、ピレネー山脈のサン ジュリア デ ロリアを舞台に、アンドラでのトライアルGP第2戦が開催されます。トライアル2でガスガスとEMがICE搭載車を相手に、どのようなリザルトを残してくれるのか・・・こちらも要注目でしょう。
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)