歴代のニンジャ1000シリーズを合わせると約2500km以上も走行している横田にとって、このバイクはもはや愛車と言っても過言ではないだろう。しかし、そんな横田でも今回の2台はあまりにもそっくり過ぎて違いを見出すのに苦労したようだ。
以下、文:横田和彦/写真:関野 温

スズキ「GSX-S1000GT」VS カワサキ「Ninja 1000SX」| 深掘りチェック

1.ハンドル

画像1: GSX-S1000GT

GSX-S1000GT

画像1: Ninja 1000SX

Ninja 1000SX

セパレートハンドルとバーハンドルの違いって!?

ニンジャのセパレートハンドルはグリップ位置が高く、ライダー側に大きく引かれているためポジジョンはバーハンドルと変わらないが、ルックスはスポーティに仕上がっている。GSX-S1000GTのバーハンドルはフローティングマウントされていて微振動をキャンセルする構造。ハンドル交換を容易にできるメリットもある。


2.メーター、スイッチまわり

画像2: GSX-S1000GT

GSX-S1000GT

画像2: Ninja 1000SX

Ninja 1000SX

両車液晶メーターを採用、GTは6.5インチの大画面

電子制御システムの機能やスピード・回転数といった基本的な情報を表示する液晶メーターはおなじみとなったが、ニンジャが4.3インチなのに対しGTは6.5インチ! これは間違いなく大きいほうが見やすい。

パワーモードやクルーズコントロールの設定などはハンドルスイッチで行うのだが、ニンジャは左のスイッチボックスだけで完結するので戸惑いにくい…でも慣れてしまえば問題ないか。

ニンジャにはグリップヒーターが標準装備されていることが嬉しい。季節を問わず走るライダーには必須の装備だけに、カワサキの配慮に感謝だな!

横田和彦が選ぶ2台の “極品” ポイント

画像3: Ninja 1000SX

Ninja 1000SX

やっぱり集合サウンドはイイよね!

先代までは4本マフラーが特徴だったが、現行モデルでは右出しの集合マフラーを採用。吐き出される図太いサウンドも魅力だが、マスの集中化にも貢献。運動性の向上にも一役かっている。


画像3: GSX-S1000GT

GSX-S1000GT

カタチとクッション性が良いのよね〜

GSX-S1000GTのシートはボクのお尻にフィットしてイイ感じ。クッション性も高くて振動も伝わってこないのでロングランもOK。ニンジャ1000SXよりシート高が低いのもグッド。

スズキ「GSX-S1000GT」VS カワサキ「Ninja 1000SX」| 総合評価

画像: 似た者対決は、判定が超難しい!

似た者対決は、判定が超難しい!

高い完成度で一歩先を行くニンジャ1000SXにグググッと肉薄する超新星GSX-S1000GT!

いや〜本当に参った。ココまで乗り味が似ているとは思わなかった。今までニンジャ1000シリーズが積み上げてきたスポーツツアラーの特性をギュッと詰め込んだニンジャ1000SXの熟成度には舌を巻いたが、初登場で同等の実力を発揮するGSX-S1000GTにも驚いた。

選べと言われたら「デザインが好きな方をどうぞ」と言いたくなるほど互角。それでも半歩前にいるのがニンジャかなと感じたシーンが、極低回転域での扱いやすさと、限界付近でのサスの動き。ギリギリの場面で少し余裕が残っている所にキャリアの差を感じた。

今のボクはニンジャかな。でも今後モデルチェンジで評価が入れ替わることも十分ありうる。ニンジャ1000SX一択の世界が崩れたことで、両者のこれからの伸びが変わるだろう。

画像: SUZUKI GSX-S1000GT

SUZUKI GSX-S1000GT

わずかにゴリゴリ感が残るエンジン特性は、体感的にはパワフルだがツアラー的にはもう少しなめらかでもよさそう。ハンドリングは同レベル。ハンドル形状が少し合わなかったのと、舗装が荒れている峠道での挙動が気になってしまい走りに没頭しきれなかった。


画像: Kawasaki Ninja 1000SX

Kawasaki Ninja 1000SX

極低回転域からよどみなく吹け上がる特性は爽快感を伴うが、フラットな特性なのでややパンチに欠ける。ハンドリングはツアラーとしては高評価。快適性は問題なく、ロングツーリングもOK。どんなシチュエーションでも楽しく走ることができる、高い完成度が魅力だ。

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スズキ「GSX-S1000GT」VS カワサキ「Ninja 1000SX」| スペック・価格・燃費・製造国

SUZUKI GSX-S1000GTKawasaki Ninja 1000SX
全長×全幅×全高2140×825×1215mm2100×830×1190(1225)mm※( )内はハイポジション
ホイールベース1460mm1440mm
最低地上高140mm135mm
シート高810mm820mm
車両重量226kg236kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量998cc1043cc
ボア×ストローク73.4×59.0mm77.0×56.0mm
圧縮比12.211.8
最高出力110kW(150PS)/11000rpm104kW(141PS)/10000rpm
最大トルク105N・m(10.7kgf・m)/9250rpm111N・m(11.3kgf・m)/8000rpm
燃料タンク容量19L19L
変速機形式6速リターン6速リターン
キャスター角25°24°
トレール100mm98mm
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17・190/50ZR17120/70ZR17・190/50ZR17
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・シングルディスクダブルディスク・シングルディスク
燃料消費率 WMTCモード値17.0km/L(クラス3、サブクラス3-2)1名乗車時17.5㎞/L(クラス3-2)1名乗車時
製造国日本日本
メーカー希望小売価格159万5000円(消費税込み)159万5000円(消費税込み)

文:横田和彦/写真:関野 温

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