※本企画はHeritage&Legends 2024年6月号に掲載された記事を再編集したものです。
NSヴィンテージなら絶版車が存分に楽しめる!
大手パーツショップチェーンのナップスが『ライダーの情熱を極限まで満たす』を掲げ、2022年の秋に立ち上げたのがナップススポーツ・ブランド。同コンセプトで年代・車種を絞って中古車を販売するのが『Naps Sports-Vintage』(以下、NSヴィンテージ)で、こちらはこの2024年の春にスタートした。そして、その車両群を目にしながら商談できる場として同じくこの春、満を持してオープンしたのが、ここで紹介する『モトテラス東名川崎』だ。
NSヴィンテージで販売される車両の特徴は先の通り、年代・車種が絞られていること。具体的にはゼファー1100/750/400にGPZ900R、CB750(RC42)を加えたネイキッドに、NSR250R、TZR250R(3XV)、RGV-Γ250SP、R1-Zの2ストスポーツ、合わせて9車種。どれも名車と呼ばれるカテゴリーに属し、現代も通用するデザインと性能、そして“ものづくり”を感じさせる、と選ばれた車両だ。
その整備・販売の陣頭に立つ、戦略事業部/チーフマネージャーの松本謙一さんは言う。
「僕たちがかつて中古車販売店で購入した車両といえば、バッテリーやオイル、タイヤなど、車両価格以外に乗り出しまでに追加される出費がかさんだり、あるいは乗り始めてすぐに整備が必要となることもありました。NSヴィンテージは、お客さまに同じ思いをさせたくない。乗り出しから気に入ったバイクを存分に楽しんでほしい、余計な出費に悩んでほしくない、そんな気持ちで車両の仕上げに取り組んでいます」
「具体的にはなるべくダメージも走行距離も少ない車両を仕入れて点検・整備し、タイヤやブレーキパッド、ドライブチェーンに油脂類など、消耗品はすべて新品にして販売します。走行距離は4ストなら3万km、2ストなら1万5000kmあたりが目安。走行がかさんだバイクでは長期保証を担保するために、エンジンを全バラ・チェックして組み直すケースもあるんですよ」
送り出されるNSヴィンテージの車両は売りっぱなしではない。全国に27店舗(2024年4月現在)が張り巡らされる、ナップス各店でアフターサービスが受けられるのも特筆点だ。
「販売時にはカスタム箇所の少ない、スタンダードに近い状態に仕立てています。まずはノーマルの乗り味を楽しんでほしい。そうした中で“足りない”と気づいた部分をお客さまなりにカスタムしていけば、さらに愛着が湧くはず。どれも1990年代車ですから、ブレーキや足まわりなど、手を入れるほどに良くなる楽しみもある。ナップス各店ならお客さまに寄り添い、相談にも乗れます」(同)。
せっかく手にする憧れの絶版車。安心が担保され以降も愛車を楽しみ続ける提案も期待できる、ナップススポーツのNSヴィンテージ。ぜひ、愛車選びの選択肢に加えたい。
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仕入れるのは走行3万km以内が目安の極上車ばかりだ!
▲こちらは別日のカット。店頭展示前、点検・整備の作業を見せてもらえたGPZ900R。足まわりパーツを洗浄・グリスアップ後に組み上げる直前だ。NSヴィンテージの車両群でも、絶版車の純正部品枯渇は喫緊の課題と見ていて、アフターフォローのためにも、先々はリプロパーツの開発が視野に入れられる。