文:山ノ井敦司/写真:曲渕真介
ついに出た!! モンキー125(JB03)用フルチューンキット!!
キットはボアアップキット以外にスポーツカムシャフトからFIコンTYPE-X、ビッグスロットルボディーキットΦ34、フューエルインジェクターまでをセットにしたお買い得商品。
純正のエンジン、ヘッドが2バルブに対し、武川製スーパーヘッド4V+Rは4バルブを採用することでSOHCヘッド最高峰の出力特製と高回転域での安定した性能を発揮。ローラーロッカーアームにはベアリングを内蔵することでスムーズな動作を実現。
カムにはオートデコンプを採用することで、セルモーターに負担をかけずに始動を可能としている。面倒なセッティングもセッティング済みのマップ入りの同梱のFIコンTYPE-XがあればPCはもちろん、スマホで簡単に操作可能。マップの切り替えや修正も可能となっている。
Φ34のオリジナルのビッグスロットルボディーキットは、4V+R用に開発されたもので、ボアアップキットの性能をフルに引き出してくれ、取り付け時の配線加工などもいらないのが嬉しい。各パーツは単品でも購入可能。
エンジンだけじゃない、車体のカスタムも大注目!!
モンキー125が持つ可愛らしさを取り払ったワイルドな武川のデモ車両。さりげなくダウン化されたフロントフェンダーや落ち着きのあるブラウンのタックロールシート、リアまわりをスッキリと見せるフェンダーレスキットなどでフルカスタムされる。
マフラーはブラックのサイレンサーがポイントのトラッカーマフラー。純正と同じアップタイプながらエンジン下でトグロを巻くことで管長を稼ぎ、145ccのパワーをフルに発揮してくれる。
武川印のヘッドからシリンダーの腰上部分、ビッグスロットルボディとフルにパーツを交換。ボアアップに合わせオイルクーラーも装着。効果を体感できるステアリングダンパーも装着しておきたい。
機能だけでなく見た目にはメーターバイザーやヘッドライトガード、フォグランプなどでカスタム感がアップ。メーターバイザーはポリカーボネイト製でブラックとなっているので、このマシンのようにステッカーやペイントを施すなどで個性をアピールしたい。
スーパーマルチTFTメーターは見やすいスピード・タコメーターにギアポジション、温度、燃料、時刻、電圧など様々な機能を用意。バッグライトは白、赤、橙、緑、青、黄から好みの色に設定可能。
タンクに装着されたニーグリップパッドは専用品かと思うようなシンデレラフィット具合。ちなみにこちらは専用品ではなく、汎用品となっており、様々な車種に取り付け可能となっている。
リアはアルミ削り出しのリアショックアブソーバーにアルミスイングアームの組み合わせ。ブレーキもブレンボ製キャリパー、ウェーブ形状のディスクローターで強化済み。
最近の武川で人気となっているのがこのツーリングバッグ。スリングが付属しているので、ショルダーバッグとしても使用できる。容量は約5Lなので、ちょっとしたお買い物時に便利なサイズ。ACU以外にブラックも発売中。
スーパーヘッド4V+Rボアアップキットの気になる性能は!?
実際に試乗すると、走り出してすぐに違いが体感できる。ボアアップと聞くと少し過激なイメージがあるかもしれないが、このキットは過激というわけではなく、全域で純正の性能を上回っていることで、非常〜〜〜に扱いやすい上に速い!!
最も言いたいポイントは、もう少しスピードが欲しい、もう少し前にで出たいという時にアクセルを捻ることでグッと1つ前に進んでくれるというワンランク上の性能。これが純正の場合だと、アクセルを捻るどころか、我慢、我慢と心の中で連呼して、アクセルを緩める状態になるだろうが、このマシンの場合は気持ちよく加速し、前に、前にと進んでくれる。その他にもコーナーリングに入る前に1つシフトダウンし、出口付近でアクセルを開けていくと顔はにんまり、とにかく前に進んでくれる!! このグイグイと前に進む感覚は純正では到底味わえないものとなっている。
武川が発表しているパワーグラフでは純正が約8PSに対し、ボアアップキットを組んだ車体は約14PSを発揮。グラフ上でも全域で純正の上をいくカーブを示している。6000回転から10000回転まで気持ちいい伸びを実現してくれている。これが乗ると如実に体感できるのだから、是非とも組んで、体感していただきたい。
ボアアップキットを組む場合は、ボアアップキットだけでなく、今回試乗したマシンのように足まわり、ブレーキなど車体全体のパーツもアップデートしておくことをおすすめする。その他にも今回のマシンが履くDUNLOP TT93GPのようにハイグリップタイプのタイヤへの変更も強くおすすめする。