BMWのGSシリーズといえば、いまやアドベンチャーではメガヒットモデルである。各種の搭載された電子制御と緻密に計算された車体構成は、オンロードからオフロードに至るまで、あらゆるシチュエーションで快適なライディングを実現し、そのトータル性能は他社の追従を許さない。そんなGSシリーズの最新モデルが2024年に国内導入されたばかりのR1300GSだ。前モデルのR1250GSからどう生まれ変わったのか、旅に連れ出してテストしてみた。
文:櫻井伸樹/写真:渕本智信

BMW「R 1300 GS」スタイリング解説

画像: エンジン、フレーム、タンク、シートと全て生まれ変わったR1300GS。フェンダーからテールまでシャープで流れるようなデザイン。シート下のシルバーの部分がアルミ鋳造で製造されたサブフレームだ。前部の鋼板フレームとの組み合わせで大幅に剛性が上がり、スリム化にも貢献した。

エンジン、フレーム、タンク、シートと全て生まれ変わったR1300GS。フェンダーからテールまでシャープで流れるようなデザイン。シート下のシルバーの部分がアルミ鋳造で製造されたサブフレームだ。前部の鋼板フレームとの組み合わせで大幅に剛性が上がり、スリム化にも貢献した。

画像7: 【レビュー】「R 1300 GS」インプレ(2024年)BMW創業100周年を記念して登場!“GS”の歴史や変遷と合わせて解説
画像8: 【レビュー】「R 1300 GS」インプレ(2024年)BMW創業100周年を記念して登場!“GS”の歴史や変遷と合わせて解説

BMW「R 1300 GS」各部装備・ディテール解説

画像: 20年以上異形2眼デザインだったヘッドライトは、マトリックスLEDヘッドライトに進化した。Xの外側4隅がデイタイムライトだ。ツーリングモデルにはバンクに合わせて進行方向を照射する機能も装備。ライト上のスペースがACCのレーダー受信部となっている。

20年以上異形2眼デザインだったヘッドライトは、マトリックスLEDヘッドライトに進化した。Xの外側4隅がデイタイムライトだ。ツーリングモデルにはバンクに合わせて進行方向を照射する機能も装備。ライト上のスペースがACCのレーダー受信部となっている。

画像: 通常の走行モードの表示は、前モデルと同じTFTメーターを採用している。左側手元に設置されたマルチファンクションロッカースイッチを押すと、この標準画面の下にホールドされた機能の設定が表示され、走行中でも設定を変えることができる。

通常の走行モードの表示は、前モデルと同じTFTメーターを採用している。左側手元に設置されたマルチファンクションロッカースイッチを押すと、この標準画面の下にホールドされた機能の設定が表示され、走行中でも設定を変えることができる。

画像: ハンドルの左側に新しく▲▼の表示がついた「マルチファンクションロッカー」スイッチを装備した。これを押すことで、電動スクリーン、ヒーター類、トラクションコントロール、サスペンションダンピングなどを素早く設定することできる。

ハンドルの左側に新しく▲▼の表示がついた「マルチファンクションロッカー」スイッチを装備した。これを押すことで、電動スクリーン、ヒーター類、トラクションコントロール、サスペンションダンピングなどを素早く設定することできる。

画像: 上記のマルチファンクションロッカースイッチを押すと、この表示となる。ここからジョグダイアルで設定を進める。ホールド機能があるので、たとえばスクリーンにホールドしておけば、走行中に▲▼でスクリーンを上げ下げすることが可能だ。

上記のマルチファンクションロッカースイッチを押すと、この表示となる。ここからジョグダイアルで設定を進める。ホールド機能があるので、たとえばスクリーンにホールドしておけば、走行中に▲▼でスクリーンを上げ下げすることが可能だ。

画像: タンク容量は19Lと1250GSよりも1L減少したが、そこは燃費の向上で航続距離をカバーしたようだ。給油口の手前までシートと同じ素材が延長されている。これによりオフロード走行時に前へ加重をかけるのが圧倒的に楽になった。さすがのこだわり。

タンク容量は19Lと1250GSよりも1L減少したが、そこは燃費の向上で航続距離をカバーしたようだ。給油口の手前までシートと同じ素材が延長されている。これによりオフロード走行時に前へ加重をかけるのが圧倒的に楽になった。さすがのこだわり。

画像: エンジンはR1250GSの1254ccから1300ccにボアアップ。シリンダー径を4mm拡大し、ストロークは3mm短縮した。圧縮比は13.3と0.8高くなり、最大出力は7kwプラスの107kw、トルクは+6N・mの149N・mを生み出す。ボクサー史上もっともパワフルな仕様だ。

エンジンはR1250GSの1254ccから1300ccにボアアップ。シリンダー径を4mm拡大し、ストロークは3mm短縮した。圧縮比は13.3と0.8高くなり、最大出力は7kwプラスの107kw、トルクは+6N・mの149N・mを生み出す。ボクサー史上もっともパワフルな仕様だ。

画像: 前作のR1250GSから比べると大幅に小型、軽量化されたサイレンサーは、コンパクトなルックスに大きく寄与している。もちろんこれだけでは消音や排ガスの浄化はできないので、ミッションケース下にも大きめのキャタライザーを装備している。

前作のR1250GSから比べると大幅に小型、軽量化されたサイレンサーは、コンパクトなルックスに大きく寄与している。もちろんこれだけでは消音や排ガスの浄化はできないので、ミッションケース下にも大きめのキャタライザーを装備している。

画像: フロントサスペンションのテレレバーも大きく進化している。Aアーム先端部にボールジョイントと深溝玉軸受けをセットした上で、その上端はフレームに直結。剛性を飛躍的に上げ、ダイレクト感も増した。タイヤサイズは前120/70R19、後170/60R17。

フロントサスペンションのテレレバーも大きく進化している。Aアーム先端部にボールジョイントと深溝玉軸受けをセットした上で、その上端はフレームに直結。剛性を飛躍的に上げ、ダイレクト感も増した。タイヤサイズは前120/70R19、後170/60R17。

画像: リアサスペンションはおなじみのパラレバー方式を採用。スイングアームやファイナルケースもスリム化されて、ユニバーサルジョイントを大型化している。これにより、オフロード走行での上下運動に対しさらにスムーズさと強度を増したのだ。

リアサスペンションはおなじみのパラレバー方式を採用。スイングアームやファイナルケースもスリム化されて、ユニバーサルジョイントを大型化している。これにより、オフロード走行での上下運動に対しさらにスムーズさと強度を増したのだ。

画像: 鋳造のアルミフレーム上に設置された前後セパレート式のシート。前モデルよりも段の着き具合が緩やかになったのが特徴といえる。このツーリングモデルには前後にシートヒーターを内蔵し、タンデムライダー用のスイッチも設置されているのだ。

鋳造のアルミフレーム上に設置された前後セパレート式のシート。前モデルよりも段の着き具合が緩やかになったのが特徴といえる。このツーリングモデルには前後にシートヒーターを内蔵し、タンデムライダー用のスイッチも設置されているのだ。

BMW「R 1300 GS」動画・写真

画像: The new R 1300 GS - Let’s set the Pace Together - YouTube www.youtube.com

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www.youtube.com
画像: The all-new R 1300 GS - YouTube www.youtube.com

The all-new R 1300 GS - YouTube

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BMW「R 1300 GS」主なスペック・製造国・価格

全長×全幅×全高2210×1000×1375-1460mm
ホイールベース1520mm
シート高820-850mm
車両重量237kg
エンジン形式空水冷4ストロークDOHC4バルブ水平対向2気筒
総排気量1300cc
ボア×ストローク106.5×73mm
圧縮比13.3
最高出力107kW(145PS)/7750rpm
最大トルク149N・m/6500rpm
燃料タンク容量19L
変速機形式6速リターン
ステアリングヘッド角度63.8°
トレール量112mm
ブレーキ形式(前・後)Φ310mmダブルディスク・Φ285mmシングルディスク
タイヤサイズ(前・後)120/70R19・170/60R17
製造国ドイツ
メーカー希望小売価格287万4000円~(消費税10%込)
※価格以外のスペックは試乗したR1300GS・ツーリングの数値

文:櫻井伸樹/写真:渕本智信

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