2016年に次世代アドベンチャーモデルとして誕生したCRF1000L アフリカツイン。2018年にはビッグタンクの“アドベンチャースポーツ”を追加。さらに2020年には排気量をアップしてCRF1100Lへフルモデルチェンジするなど、着実に進化を重ねてきた新生アフリカツインシリーズ。最新の2024年型では、アドベンチャースポーツのフロントホイールが21インチから19インチとなり、合わせてエンジンも熟成した。DCTモデルに試乗して、その進化をチェックする!
文:大屋雄一/写真:渕本智信

ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツES(DCT)」スタイリング解説

画像: CRF1100Lアフリカツインは2024年にラインアップが整理され、ビッグタンクのアドベンチャースポーツはサスストロークの長い〈s〉のタイプ設定がディスコンに。反対に、STDモデルは〈s〉のみとなって、DCTの有無と合わせてそのラインナップは8モデルから全4モデルとなった。

CRF1100Lアフリカツインは2024年にラインアップが整理され、ビッグタンクのアドベンチャースポーツはサスストロークの長い〈s〉のタイプ設定がディスコンに。反対に、STDモデルは〈s〉のみとなって、DCTの有無と合わせてそのラインナップは8モデルから全4モデルとなった。

画像1: フロント19インチ化だけではなかった! ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツES」2024年型の魅力【インプレ】
画像2: フロント19インチ化だけではなかった! ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツES」2024年型の魅力【インプレ】

ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツES(DCT)」各部装備・ディテール解説

画像: 2024年型はスクリーンにバイオエンジニアリングプラスチックを採用。二輪車では世界初の試みだ。また、防風効果を高めるため、アッパーミドルカウルの形状を変更している。3段階に切り替わるコーナリングライトやDRLなどは引き続きの装備だ。

2024年型はスクリーンにバイオエンジニアリングプラスチックを採用。二輪車では世界初の試みだ。また、防風効果を高めるため、アッパーミドルカウルの形状を変更している。3段階に切り替わるコーナリングライトやDRLなどは引き続きの装備だ。

画像: モノクロ液晶+各種インジケーターを集約した小型メーターと、6.5インチタッチパネルのマルチインフォメーションディスプレイを組み合わせたコックピットまわり。アップルカープレイやアンドロイドオートにも対応し、ヘッドセットも接続できる。

モノクロ液晶+各種インジケーターを集約した小型メーターと、6.5インチタッチパネルのマルチインフォメーションディスプレイを組み合わせたコックピットまわり。アップルカープレイやアンドロイドオートにも対応し、ヘッドセットも接続できる。

画像: スイッチの複雑さではおそらくトップクラス。DCTの基本設定やクルーズコントロールに関するスイッチは右側に集約され、左側にはシフトアップ/ダウンスイッチや、曲の戻し/送りスイッチが独立して存在する。左右合わせて、スイッチの数は22個(!)。

スイッチの複雑さではおそらくトップクラス。DCTの基本設定やクルーズコントロールに関するスイッチは右側に集約され、左側にはシフトアップ/ダウンスイッチや、曲の戻し/送りスイッチが独立して存在する。左右合わせて、スイッチの数は22個(!)。

画像: 右側インナーパネルカバーにはUSBソケット(5V、1.5A)を標準装備。また、これとは別に左側インナーパネルカバーにもアクセサリーソケット(12V、2A)が設けられているから、スマホを充電しながら電熱ウエアを使うといったことだって可能だ。

右側インナーパネルカバーにはUSBソケット(5V、1.5A)を標準装備。また、これとは別に左側インナーパネルカバーにもアクセサリーソケット(12V、2A)が設けられているから、スマホを充電しながら電熱ウエアを使うといったことだって可能だ。

画像: 燃料タンク容量は24L。ニーグリップ時のフィット感やスタンディングでの快適性にも配慮した形状とされる。エンジンの左側には携帯工具ボックスがあり、それを外すと軽量コンパクトなリチウムイオンバッテリーにアクセスできる設計だ。

燃料タンク容量は24L。ニーグリップ時のフィット感やスタンディングでの快適性にも配慮した形状とされる。エンジンの左側には携帯工具ボックスがあり、それを外すと軽量コンパクトなリチウムイオンバッテリーにアクセスできる設計だ。

画像: 2020年にストロークを6.3mm伸長し、排気量を998ccから1082ccとした水冷並列2気筒エンジン。DCTには6軸IMU(慣性センサー)を用いたコーナリング走行検知制御が追加された。2024年型では圧縮比を10.1から10.5:1に引き上げ、バルブタイミングも変更する。

2020年にストロークを6.3mm伸長し、排気量を998ccから1082ccとした水冷並列2気筒エンジン。DCTには6軸IMU(慣性センサー)を用いたコーナリング走行検知制御が追加された。2024年型では圧縮比を10.1から10.5:1に引き上げ、バルブタイミングも変更する。

画像: 大容量のサイレンサーは内部に排気バルブが設置されて、低回転域では2系統の排気経路を使うことでパルス感を演出する。高回転域では排気経路を1系統とし、効率良く排気を促すことで出力アップを図っている。もちろん、令和2年排ガス規制に適合。

大容量のサイレンサーは内部に排気バルブが設置されて、低回転域では2系統の排気経路を使うことでパルス感を演出する。高回転域では排気経路を1系統とし、効率良く排気を促すことで出力アップを図っている。もちろん、令和2年排ガス規制に適合。

画像: 21インチから19インチ化されたフロントホイール。トラベル量はフロント210mm、リア200mmで、19インチ化に伴いショーワ製の電制御サスEERAのセッティングも変更。さらにABSをオンロード用に最適化した。フロントキャリパーはラジアルマウント。

21インチから19インチ化されたフロントホイール。トラベル量はフロント210mm、リア200mmで、19インチ化に伴いショーワ製の電制御サスEERAのセッティングも変更。さらにABSをオンロード用に最適化した。フロントキャリパーはラジアルマウント。

画像: 装着される標準装着タイヤはブリヂストン・A41で、前後ともチューブレスタイプだ。リアサスは伝統のプロリンク式で、スイングアームにはアルミ素材を採用。ショーワEERAによるリアの電動プリロード(4段階)は一定速度で走行中にも調整可能だ。

装着される標準装着タイヤはブリヂストン・A41で、前後ともチューブレスタイプだ。リアサスは伝統のプロリンク式で、スイングアームにはアルミ素材を採用。ショーワEERAによるリアの電動プリロード(4段階)は一定速度で走行中にも調整可能だ。

画像: タンデムシートはキーロックの解除で外すことができ、その真下にETC2.0車載器を標準装備する。ライダー側シートはフックの差し替え位置を変えるだけで、簡単に高さを2段階に調整できる。グラブバー兼リアキャリアの最大積載荷重は10kgだ。

タンデムシートはキーロックの解除で外すことができ、その真下にETC2.0車載器を標準装備する。ライダー側シートはフックの差し替え位置を変えるだけで、簡単に高さを2段階に調整できる。グラブバー兼リアキャリアの最大積載荷重は10kgだ。

ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツES(DCT)」主なスペック・燃費・製造国・価格

全長×全幅×全高2305×960×1475⇔1530mm
ホイールベース1570mm
最低地上高220mm
シート高820/840mm
車両重量243kg/253kg(DCT)
エンジン形式水冷4ストSOHC4バルブ並列2気筒
総排気量1082cc
ボア×ストローク92.0×81.4mm
圧縮比10.5
最高出力75kW(102PS)/7500rpm
最大トルク112N・m(11.4kgf・m)/5500rpm
燃料タンク容量24L
変速機形式6速リターン/6速DCT
キャスター角27°30′
トレール量106mm
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・シングルディスク
タイヤサイズ(前・後)110/80R19M/C 59V・150/70R18M/C 70H
燃料消費率 WMTCモード値19.6km/L(クラス3-2)1名乗車時
製造国日本
メーカー希望小売価格194万7000円/205万7000円(DCT)(消費税10%込)

文:大屋雄一/写真:渕本智信

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