文:大屋雄一/写真:渕本智信
ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツES(DCT)」スタイリング解説

CRF1100Lアフリカツインは2024年にラインアップが整理され、ビッグタンクのアドベンチャースポーツはサスストロークの長い〈s〉のタイプ設定がディスコンに。反対に、STDモデルは〈s〉のみとなって、DCTの有無と合わせてそのラインナップは8モデルから全4モデルとなった。


ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツES(DCT)」各部装備・ディテール解説

2024年型はスクリーンにバイオエンジニアリングプラスチックを採用。二輪車では世界初の試みだ。また、防風効果を高めるため、アッパーミドルカウルの形状を変更している。3段階に切り替わるコーナリングライトやDRLなどは引き続きの装備だ。

モノクロ液晶+各種インジケーターを集約した小型メーターと、6.5インチタッチパネルのマルチインフォメーションディスプレイを組み合わせたコックピットまわり。アップルカープレイやアンドロイドオートにも対応し、ヘッドセットも接続できる。

スイッチの複雑さではおそらくトップクラス。DCTの基本設定やクルーズコントロールに関するスイッチは右側に集約され、左側にはシフトアップ/ダウンスイッチや、曲の戻し/送りスイッチが独立して存在する。左右合わせて、スイッチの数は22個(!)。

右側インナーパネルカバーにはUSBソケット(5V、1.5A)を標準装備。また、これとは別に左側インナーパネルカバーにもアクセサリーソケット(12V、2A)が設けられているから、スマホを充電しながら電熱ウエアを使うといったことだって可能だ。

燃料タンク容量は24L。ニーグリップ時のフィット感やスタンディングでの快適性にも配慮した形状とされる。エンジンの左側には携帯工具ボックスがあり、それを外すと軽量コンパクトなリチウムイオンバッテリーにアクセスできる設計だ。

2020年にストロークを6.3mm伸長し、排気量を998ccから1082ccとした水冷並列2気筒エンジン。DCTには6軸IMU(慣性センサー)を用いたコーナリング走行検知制御が追加された。2024年型では圧縮比を10.1から10.5:1に引き上げ、バルブタイミングも変更する。

大容量のサイレンサーは内部に排気バルブが設置されて、低回転域では2系統の排気経路を使うことでパルス感を演出する。高回転域では排気経路を1系統とし、効率良く排気を促すことで出力アップを図っている。もちろん、令和2年排ガス規制に適合。

21インチから19インチ化されたフロントホイール。トラベル量はフロント210mm、リア200mmで、19インチ化に伴いショーワ製の電制御サスEERAのセッティングも変更。さらにABSをオンロード用に最適化した。フロントキャリパーはラジアルマウント。

装着される標準装着タイヤはブリヂストン・A41で、前後ともチューブレスタイプだ。リアサスは伝統のプロリンク式で、スイングアームにはアルミ素材を採用。ショーワEERAによるリアの電動プリロード(4段階)は一定速度で走行中にも調整可能だ。

タンデムシートはキーロックの解除で外すことができ、その真下にETC2.0車載器を標準装備する。ライダー側シートはフックの差し替え位置を変えるだけで、簡単に高さを2段階に調整できる。グラブバー兼リアキャリアの最大積載荷重は10kgだ。
ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツES(DCT)」主なスペック・燃費・製造国・価格
全長×全幅×全高 | 2305×960×1475⇔1530mm |
ホイールベース | 1570mm |
最低地上高 | 220mm |
シート高 | 820/840mm |
車両重量 | 243kg/253kg(DCT) |
エンジン形式 | 水冷4ストSOHC4バルブ並列2気筒 |
総排気量 | 1082cc |
ボア×ストローク | 92.0×81.4mm |
圧縮比 | 10.5 |
最高出力 | 75kW(102PS)/7500rpm |
最大トルク | 112N・m(11.4kgf・m)/5500rpm |
燃料タンク容量 | 24L |
変速機形式 | 6速リターン/6速DCT |
キャスター角 | 27°30′ |
トレール量 | 106mm |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 110/80R19M/C 59V・150/70R18M/C 70H |
燃料消費率 WMTCモード値 | 19.6km/L(クラス3-2)1名乗車時 |
製造国 | 日本 |
メーカー希望小売価格 | 194万7000円/205万7000円(DCT)(消費税10%込) |
文:大屋雄一/写真:渕本智信