1958年の発売以来、世界中で累計販売台数1億台を突破し、今もなおロングセラーを続けているカブシリーズ。このパート2では「スーパーカブ C50(1966年)」をインプレッションを掲載。さらに、「カブF型(1952年)」「スポーツカブ C110(1960年)」もあわせて解説する。
以下、文:栗栖国安/写真:徳永 茂

ホンダ「カブ号 F型」(1952年)解説

全国約5000店の自転車店での販売という独創的な販売網戦略によって、月産1万台以上ものヒットとなったカブF型は、自転車の後輪にエンジンを装着する仕組み。

始動は左側のレバーを操作し、まずはペダルをこいで普通の自転車として走り出す。ある程度スピードが出てきたところでレバーを放すと、2サイクルの軽やかな排気音とともにエンジンは始動。

しばらくはペダルと併用で走り、エンジンでの走行がスタートしたところで右側のスロットルレバーを操作し加速させる。

画像: ハンドルは昔ながらの自転車。そこにスロットルレバー、チョークレバー(右)とクラッチ&デコンプレバー(左)が取り付けられる。操作の容易さも特色。

ハンドルは昔ながらの自転車。そこにスロットルレバー、チョークレバー(右)とクラッチ&デコンプレバー(左)が取り付けられる。操作の容易さも特色。

画像: 自転車に後付するカブF型エンジンは、50cc空冷2サイクル単気筒。3500回転で1PSを発生する性能だ。重量はエンジン単体で6㎏。当時の価格は2万5000円。

自転車に後付するカブF型エンジンは、50cc空冷2サイクル単気筒。3500回転で1PSを発生する性能だ。重量はエンジン単体で6㎏。当時の価格は2万5000円。

ホンダ「スポーツカブ C110」(1960年)解説

スーパーカブC100の機動性の高さはスポーツバイクとしての可能性も感じさせた。そして、それを形にして登場したのがスポーツカブC110だ。

基本構成はスーパーカブC100と同じだが、フレームは鋼板プレスバックボーンを新設計。前方に燃料タンクを配置し、ロングシートを装備。

5PSを発生する空冷OHV単気筒エンジンにはマニュアルクラッチ式3速ミッションが採用された。こうして高い走行性能を実現したスポーツカブは多くの若者を惹きつけたのである。

画像: 新型フレームの採用でシート前方に燃料タンクを配置。タンクサイドには大きなニーグリップラバーが装備。これに伴いシートはロングタイプを採用していた。

新型フレームの採用でシート前方に燃料タンクを配置。タンクサイドには大きなニーグリップラバーが装備。これに伴いシートはロングタイプを採用していた。

画像: マフラーはアップタイプを採用し、軽快感とスポーティさを強調。今でいうところのスクランブラーモデル的なスタイリングデザインとしているのが特徴だ。

マフラーはアップタイプを採用し、軽快感とスポーティさを強調。今でいうところのスクランブラーモデル的なスタイリングデザインとしているのが特徴だ。

文:栗栖国安/写真:徳永 茂

This article is a sponsored article by
''.