以前トライアンフ675に乗っていたノアだけに、3気筒の魅力は知り尽くしている。その中でもタイガー900 GT プロに搭載されている革新的な3気筒エンジンに興味津々のようだ。ノアが下した2台の3気筒エンジンマシンの評価に注目だ!
以下、文:ノア セレン/写真:関野 温

ヤマハ「トレーサー9 GT」VS トライアンフ「タイガー900 GT プロ」|深堀りチェック

1.スクリーン

画像2: TRACER9 GT ABS

TRACER9 GT ABS

画像2: TIGER 900 GT PRO

TIGER 900 GT PRO

走行中でも操作できてしまうほどカンタン

両車ともスクリーンの防風性能は申し分なく、とくにトレーサーはスクリーンの防風領域が高く感じた。

しかし、ヒサシ付きのオフロードヘルメットとの相性が良かったのは、タイガーのスクリーンだった。高さ調整はレバーを掴んで上下にスライドするトレーサーと、前方に押し込んで上下にスライドするタイガー。いずれも簡単で走行中でもできてしまう。


2.メーター

画像3: TRACER9 GT ABS

TRACER9 GT ABS

画像3: TIGER 900 GT PRO

TIGER 900 GT PRO

ギョッとするが使い勝手抜群のトレーサーメーター
豪華だけど起動がノンビリ? のタイガーメーター

より独創的なのはトレーサーで、サングラスをかけたおじさんに見つめられているかのようだけど、こちらもまた表示内容を好みに合わせて工夫することができ、しかも右スイッチボックスにあるクルクルダイヤルは直感的に操作でき非常に使いやすかった。

タイガーは常時表示内容も好みに合わせてスタイルを変更できる。メニューを開くとスピードやタコ、ギアポジなどの常時表示項目が画面上で左側に傾いて各種設定ができる。左スイッチボックスにあるジョイスティック的なボタンで操作するが扱いやすい。ただスイッチオンからの起動に少し時間がかかる感じだ。

ノアセレンが選ぶ2台の “極品” ポイント

画像: TRACER9 GT ABS(左)、TIGER 900 GT PRO(右)

TRACER9 GT ABS(左)、TIGER 900 GT PRO(右)

車体を軽く感じさせるタイガーの細いリアタイヤ

オンロード定番かつ選び放題の17インチ、リア180幅を履くトレーサーに対して、フロント19インチ、リア150幅と細めのタイガーは、大きなバイクでもタイヤが細めだとヒラヒラと軽く感じさせる。


画像4: TRACER9 GT ABS

TRACER9 GT ABS

ヤマハはもともとパニアが得意ダヨ!

アクセサリーのパニアケースを装着するためのダンパー内蔵ステーを純正装着。ヤマハは他機種でもパニアをつけての走行安定性が他社と比べてもとても高い。独自ノウハウがあるんだろうな。

ヤマハ「トレーサー9 GT」VS トライアンフ「タイガー900 GT プロ」|総合評価

画像: スペックは酷似してるのに全然違う乗り物。使い方で選んでいこう!

スペックは酷似してるのに全然違う乗り物。使い方で選んでいこう!

舗装路ワンデーならトレーサー、多種路面1週間ならタイガー

今回の2台は悩むな。タイガーは国産/外国産という枠を超えて素晴らしい完成度を持っているから、初めて外国車に乗る人でも違和感なく扱えると思う。付き合いやすいアドベンチャーモデルとしてはとても高いレベルにあって誰にでも薦めることができる。

しかし、裏を返せばそれは他社もやっていることであり、トレーサー以外にもライバルがとても多いから悩ましい。対するトレーサーは前述したとおり、ライバルが思い当たらないオンロードツーリングマシン。快適で軽量でスポーティ、あらゆるシチュエーションを「こなす」だけではなく、ライダーの「その気スイッチ」が入れば即座に応えてくれる楽しさもある。

そういう意味ではトレーサーに傾くのだけれど、距離を走って疲れてきた時に良き脇役に徹してくれるのはタイガーの方な気がする。2台ともハイオク仕様だしなぁ〜でも長距離性能で優位性があるタイガーに1票! 僅差だけどね!

YAMAHA TRACER9 GT ABS

打てば響く120度クランクのトリプルはさすがMT-09の血筋。ハンドリングはツアラーとしてはダイレクト感が強めで、路面が良ければ最高だけど荒れてくるとちょっと気を付ける場面も。シートの着座位置を限定する感覚と、小まわりが苦手なことで快適性はタイガーの方に一票。


TRIUMPH TIGER 900 GT PRO

はじめTプレーンクランクの印象は個性的かと思っていたけど、走るほどに実用的なフィールに変化。19インチのハンドリングは大らか走りもスポーツ走行も許容してくれるほど絶品。幅広く前後に余裕のあるヒーター付きのシート、アドベンメットでもOKな絶妙なスクリーンで快適性も◎だ。

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    ヤマハ「トレーサー9 GT ABS」
  • 画像2: 【比較インプレ】ヤマハ「トレーサー9GT」VS トライアンフ「タイガー900GT プロ」〈ノア編〉|888cc・3気筒ツアラー対決
    トライアンフ「タイガー 900 GT プロ」
  • 画像3: 【比較インプレ】ヤマハ「トレーサー9GT」VS トライアンフ「タイガー900GT プロ」〈ノア編〉|888cc・3気筒ツアラー対決
    ヤマハ「トレーサー9 GT ABS」
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  • 画像4: 【比較インプレ】ヤマハ「トレーサー9GT」VS トライアンフ「タイガー900GT プロ」〈ノア編〉|888cc・3気筒ツアラー対決
    トライアンフ「タイガー 900 GT プロ」
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ヤマハ「トレーサー9 GT」VS トライアンフ「タイガー900 GT プロ」|スペック・価格

スペックYAMAHA TRACER9 GT ABSTRIUMPH TIGER 900 GT PRO
全長×全幅×全高2175×885×1430mm2305×930×1410-1460mm
ホイールベース1500mm1555mm
シート高820/835mm820/840mm
車両重量220kg222kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列3気筒水冷4ストDOHC4バルブ並列3気筒
総排気量888cc888cc
ボア×ストローク78.0×62.0mm78.0×61.9mm
圧縮比11.513.0
最高出力88kW(120PS)/10000rpm79.5kW(108PS)/9500rpm
最大トルク93N・m(9.5kgf・m)/7000rpm90N・m(9.18kgf・m)/6850rpm
燃料タンク容量18L20L
変速機形式6速リターン6速リターン
キャスター角25°24.6°
トレール108mm102.7mm
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17・180/55ZR17100/90-19・150/70R17
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・ディスクダブルディスク・ディスク
メーカー希望小売価格149万6000円(消費税込み)189万5000円~(消費税込み)

文:ノア セレン/写真:関野 温

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