唯一の400ccモタードモデルとして君臨していたスズキ・DR-Z400SMに惚れ込み、2005年のデビュー時に購入、そこから3台を乗り継ぎ、つい先日、人生で4台となるDR-Z400SMを購入した。ここでは現オーナー兼いちモタード好きとして、新DR-Z4SMを分析してけちょんけちょんに……なんて考えていたのだが、非の打ち所がない……。悔しながらに分析した内容、魅力を紹介していく。
文:山ノ井敦司
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ビビッときた!! 一目で惚れた斬新なスタイリング

画像: SUZUKI DR-Z4SM 欧州仕様・2025年モデル 総排気量:398cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 シート高:890mm 車両重量:154kg

SUZUKI
DR-Z4SM
欧州仕様・2025年モデル

総排気量:398cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
シート高:890mm
車両重量:154kg

最も変わったのはスタイリング。モトクロッサーのRM-Zシリーズが持つシャープさを見事市販モデルに落とし込んだと言える(何様だって言わないで、DR-Zが大好きなだけです)。

これまでも様々なオフロード、モタードモデルが登場するごとに隅々まで凝視してきたが、市販モデルとなるとど〜しても少し野暮ったい、ボテっとしたスタイリングになりがち。

しか〜し、この新DR-Zシリーズに関してはRM-Zシリーズを彷彿とさせるシャープなイメージを持たさせながら、スタイリッシュに、そしてDR-Zをニューモデルとして進化させたと言っても過言ではない!!

画像1: ビビッときた!! 一目で惚れた斬新なスタイリング

シュラウドからサイドカバー、リアへと伸びる直線がレーシーでたまらない!!! 旧DR-Zももちろんかっこいいのですが、リアがシュッとしていないというか、フェンダーがにゅ〜んとしているで、新DR-Zはもう全てがスタイリッシュ!! 

画像2: ビビッときた!! 一目で惚れた斬新なスタイリング

そしてオフロード・モタード車らしくないフロントマスクも斬新!! 特徴的なフロントマスクはまるでゼッケンのような形状で、バイファンクションLEDヘッドライトが埋め込まれたような作り。今まで乗ったオフ・モタ車を全てゼッケン化してきた無類のゼッケン好きにはたまらない仕上がり。

※DR-Zオーナーあるあるネタその1。
純正のヘッドライトが暗くて、車検が通らないなどの問題があった。それも解消済み? 解消していてくれ!!!!!

画像3: ビビッときた!! 一目で惚れた斬新なスタイリング

カウル内に収まるメーターも新規で、必要な機能を全て収めながらコンパクトで、シンプルな仕上がりのデジタル液晶タイプを採用。メインキーはトップブリッジに配置、それによりハンドルロックも容易となった。

※DR-Zオーナーあるあるネタその2。
旧モデルではハンドルロックがフレームのネック部分にあり、ロックを解除した時にハンドルをきって鍵を折ってしまうということがあった。トラブルがなくなったというのがすごくうれしい!!!!! 筆者も過去に何度が折り曲げてます。

画像4: ビビッときた!! 一目で惚れた斬新なスタイリング

外装&フレームの変更に合わせてか、タンク容量は8.4Lと少し小ぶりとなったが燃費もアップしていようなので問題なし(従来型は10L)。旧モデルに流用できないかな〜なんて思ったけど、無理っぽい。

カラーリングも激渋!! 個人的にはスカイグレー推し!!

画像: スカイグレー

スカイグレー

画像: ソリッドスペシャルホワイト

ソリッドスペシャルホワイト

カラーリングはDR-Z4SMではスカイグレーとソリッドスペシャルホワイトの2色を用意。グレーはフォークからホイールまで全てブラックに。ホワイトの車体はホイールをブルーにすることで、スズキ車らしさを全面にアピール。DR-Z4Sではチャンピオンイエローとソリッドアイアングレーの2色展開となっている。

※ちなみに筆者がこれまで乗ったDR-Z400SMはイエロー→ブラック→ブルー→ブラックの4台。新型では個人的にスカイグレー推し!! 4Sのグレー外装をスワップしてオリジナルカラーの4SMを作るのも楽しそう。オフ・モタ車は外装も手に入れやすいのでね。想像しただけでかっこよ! 

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  • 画像1: スズキが誇る400cc最強モタードがついに復活!! 旧「DR-Z400SM」オーナーが感じた新「DR-Z4SM」の魅力
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投票ありがとうございました。

気になる性能は!? ほぼ全てが刷新され、もう別物じゃん!!

398ccの水冷4ストDOHC単気筒エンジンは見た目から中身までほぼ一新(2枚目の写真で黄色く色付けされた部分が手が入れられた部分)。新形状を採用したヘッドに、吸気バルブはチタン素材となり、燃焼室・吸気ポートなどの形状も最適化。

その他にも新型のピストン、プロファイルが変更されたカムシャフトなどを採用。8000回転で38PS(旧モデルは7500回転で40PS)と発表されているが、シロートの自分では2PSの差なので体感できないだろうと思うが十分過ぎるスペックのはず。それよりも8000回転まで回るようになったのが嬉しい。

画像1: 気になる性能は!? ほぼ全てが刷新され、もう別物じゃん!!

その他にもこれまでにないアシスト・スリッパークラッチ、スズキドライブモードセレクター、トラクションコントロールシステムという新機能が期待大!!!!!!! クラッチケースカバーの見た目も変更され、凹凸があることでカバーの強度も上がっているのではないだろうか。新採用されるアシスト・スリッパークラッチは様々なメーカーの人気モデルにも採用される機構で、シフトダウン時のバックトルクを軽減することで、よりスムーズな走りを実現してくれる。

※DR-Zオーナーあるあるネタその3。
このクラッチカバー部分が従来モデルだとフラットな見た目で、転倒時にブレーキペダルがあたって割れるということもあった。新型は内部パーツの変更と共に対策したということかな?

画像2: 気になる性能は!? ほぼ全てが刷新され、もう別物じゃん!!

性能面で期待したいのが、新たに投入された電子制御システムS.I.R.S.(スズキインテリジェントライドシステム)。スズキドライブモードセレクターは3つのモードがあり、公式で発表されているグラフでは「えっこんなに変わるの!?」というほど異なるパワーカーブとなっている。これにより走るシチュエーションや走り方に合わせてモードを切り替え、これまでにない楽しみ方ができるようになっている。

トラクションコントロールシステムはG(グラベル)モード+2モード+オフとなっており、こちらも走行シーンにおいて切り替えが可能。国産メーカーのオフ・モタードモデルでは初採用となるスロットル・バイ・ワイヤも魅力だ!!

キャブレターからついにインジェクションに!!

旧オーナーからは賛否両論になるかもしれないのが、これまでのキャブレターからインジェクションに変更となった吸気系。旧モデルは社外キャブを入れることで全く別物となるようなパワーアップがすることができ、それの虜になっているユーザーも多い。

しかし、自分のようなノーマルキャブレターのまま乗る場合は、インジェクション化は万々歳!! インジェクション化に合わせ、エアクリーナーBOXやマフラーなども変更されている(ユーロ5+に対応するためでもあるだろう)。

周辺パーツの進化に合わせてフレームも進化

フレームもツインスパータイプとかなり大きく変化というか進化。従来型ではセミダブルクレードルタイプだったが、より高いグリップ性能を発揮する近年のタイヤやエアクリーナーの容量など、様々な理由から変更となったのではないだろうか。この部分も試乗時や正式に国内発表された時にもっと掘り下げたい。

前後サスはSHOWAからKYBに!! DR-Z4Sは正立から倒立に!!

前後サスはこれまでのショーワ製からKYB製に変更されたが、メインがシティユースの自分には十分過ぎるスペック。スイングアームも従来のテーパータイプだが、よりかっこいい見た目に。ブレーキにはABSも装備されるが、解除モードも用意されているので、オフロード(林道含む)・モタード走行も楽しめる。SMは旧モデルから倒立フォークだったが、Sは正立だったので、倒立化は大きな進化と言える。

※DR-Zオーナーあるあるネタその4。
旧モデルはレーサーのRM-Zと同じスペックの足まわりで、それが自慢ポイントのひとつだった。新型のKYB製はどんな性能なのかものすごく気になる!!

唯一気になったのは車両重量!?

画像1: 唯一気になったのは車両重量!?

ほぼ褒める部分しか見つけられない新型だが、唯一「んっ!?」と思ったのが車両の車重。旧モデルにおいても145kgとオフ・モタ車の中でも重量級と言われていた車体が+9kgの154kg(DR-Z4Sは151kg)となった部分。各数値だけを見ると2PS下がって、9kgアップと……。ここは実際に試乗してからの判断となるだろう。

画像2: 唯一気になったのは車両重量!?

と、なんとか比較できる部分を見つけたが、そんなことはどうでもいいぐらいかっこいい! シンプルに欲しい!!

見た目から性能と全てにおいて従来型を上回るDR-Z4SM。唯一の400ccオフロード・モタードモデル、そして最速の名に相応しい装備、性能とこれまでのファン、ユーザーが納得する新たなDR-Z像を作り上げたと言えるのではないだろうか。

チョ〜〜〜〜気になるのは価格。DR-Z400SMは2006年〜2011年モデルまでは73万5000円という価格で販売されていたが、この物価高のご時世、このスペック(ほぼ新規&電子制御システム搭載など)を考えると……。100万円を超える? 超えない? それも含めてもう少し首を長〜くして待つしかない!!

文:山ノ井敦司

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