新橋モーター商会の店主・丸山が、先代から受け継いできたというメンテナンスの“秘技”を公開! バイクいじりが好きな方も、ちょっぴり面倒だなと感じている方にも、きっと次のメンテナンスで試してみたくなるテクニックがあるはずです!
以下、文:丸山淳大/モデル:mii/写真:関野 温
秘技5.「ハンドルグリップ」を簡単に挿入する方法
バイクのグリップ交換は、基本的には古いものを外して、新しいグリップを装着するだけなので、自分で作業に挑戦してみるのもオススメ。ここではグリップ交換のコツをお伝えしたい。
エアコンプレッサーがあるなら、グリップとハンドルの隙間にエアを吹き込むことでクリアランスが生まれてスムーズに脱着できる。
コンプレッサーがない場合はパーツクリーナーを利用すると、グリップを挿入しやすくなる。
秘技6.「ビニールテープ」 を狭い箇所に巻く方法
配線を絶縁補修できるビニールテープだが、何本か並んだ配線のうち一本だけに巻き付けたい時に、ビニールテープが配線と配線の間を通らずにうまく巻けないことがある。
そんな時は配線の隙間を通るくらいのボルトにビニールテープを何周か巻いて、ミニビニールテープを作り、それで配線に巻けば良い。今まで隙間がなくて巻くことができなかった配線もしっかり簡単にビニールテープで絶縁処理できるぞ!
秘技7.「パーツクリーナー」 でエンジン不調を診断
特にキャブレターの多気筒では、キャブやプラグの不調で、1気筒だけ死んでいる(爆発していない)というトラブルはありがちだ。
その際、どの気筒が燃焼していないかを判断するのに便利なのがパーツクリーナーである。同じくキャブレター車で、エアクリーナー以外の場所から空気を吸って不調に陥る二次エアのチェックにもパーツクリーナーが使える。汚れを落とす以外にも何かと便利なのだ。
秘技8.「スプレーの噴射角度」 を変更する方法
スプレーは缶を立てた状態の時が最も噴射が安定する。ただ、チェーンクリーナーなどはノズルを下に向けて使うため、どうしても缶が斜めになってしまいがちだ。
そこでオススメなのが、スプレーのノズル先端に別のスプレーのヘッド部分を装着する方法だ。スプレーの噴射角度を90度に変えられるので、缶を立てた状態でスプレーを噴射できるし、チェーンの奥にもアクセスしやすい。チェーンメンテが捗るぞ!
秘技9.「木工ボンド」でサビを取る
クロームメッキ部分に浮き出たサビの除去に使える意外なものが木工ボンドだ。木工ボンドの成分である「酢酸」はサビ落としに有効であり、それと共に備わった接着力が効果を発揮するのである。
方法はいたって簡単で木工ボンドをやや厚めにサビ部分に塗るだけ。
あとはボンドが乾いて透明になるまで放置し、完全に乾いたらボンドを剥がすだけだ。ボンドと一緒にサビが剥がれる様子に驚愕するはずだ!
文:丸山淳大/モデル:mii/写真:関野 温