※本企画はHeritage&Legends 2024年12月号に掲載された記事を再編集したものです。
「飛燕」機体復元の情熱に 映画関係者も注目した!?
このほど製作発表された日米合作長編映画製作プロジェクト『HIEN』は、戦時中に飛燕を設計した技術者の土井武夫さん、その飛燕のパイロットだった垂井光義さん(いずれも故人)、そして’17年のオークションで落札し飛燕の機体を里帰りさせ、複製までを製作公開したドレミコレクションの武 浩さんの3人を追い、それぞれの挑戦を一つの壮大な物語として紡ぐストーリーだ。飛燕を過去と未来を繋ぐ架け橋に、ものづくりの情熱と平和への想いを問いかける内容になるという。
HIENのロケに協力することになる武さんに思いを聞けば──。
「私は戦争マニアでもなんでもありません。先の大戦は決して美化されるものではないと思っています。一方でメカ好きのひとりとして飛燕に惹かれるのは、日本があの時代にアジアで唯一、飛行機を飛ばした高い技術力。そしてカワサキ(川崎重工)が実現してみせた水冷エンジン。復元にあたり機体をすみずみまで検証しましたが、当時の設計思想やカタチにした皆さんの技術力や情熱にも感服しています。私自身もミュージアムで来場者の皆さんに直接説明に当たる機会も多いですが、そんなテーマを軸にお話ししているんです。
そしてもちろん、当館の見学をきっかけにご家族で平和について話し合ってもほしいし、これからを生きる皆さんに、受け継がれてきた日本の職人魂をもう一度奮い立たせてほしい。この映画に関ることで、土井技師や垂井大尉の生きざま、そして飛燕に関わった方々の想いを後世に伝えたい」
大のカワサキ好きにして飛行機好き、そしてなにより平和を願う武さんの思いはミュージアムを訪ね、完成した映画『HIEN』を観ればより共感が高まるはずだ。
映画『HIEN』の製作に当たっては現在、ミュージアムが置かれる浅口市が企業版ふるさと納税での応援受け付けを’25年3月14日まで実施している。詳細は映画『HIEN』のホームページ(https://hien-movie.com)で確認を。
カワサキ好き、メカ好きにこそ見てほしい!
ドレミコレクションミュージアムがあるのは岡山県浅口市。オープンはこの春のことだったが、順調に見学来場者を増やしている。展示の主役は飛燕複製機体(コクピットに乗りこめるプランは航空ファンに大人気)や当時の貴重な資料として保存される実機だけれど、バイクファン的にはコレクションされる、レアなマシンの数々にも注目。見学開催は週末限定で予約制だが、「当面は僕もミュージアムに詰めてお手伝いしています」と武さん。ご自身から各車の説明が受けられるかも。ぜひ、ツーリングがてら出かけてみては?
ドレミコレクションミュージアム
〒719-0112 岡山県浅口市金光町須恵1079 開館日:土、第2・4日、祝日 入館完全予約制
プラン別入館料金 A.入場券+お土産付き搭乗権:1万4300円 B.入場券+Tシャツ付き:3300円 C.入場券:1100円(当日入場券:1650円)
※上記はいずれも1名料金。詳細はドレミコレクションミュージアム予約専用ページ(https://reserva.be/hien)でご確認を
【協力】
ドレミコレクション TEL086-456-4004 〒712-8043 岡山県倉敷市広江1-2-22 https://www.doremi-co.com/
ドレミコレクション東京営業所 TEL03-5631-8228 〒131-0034東京都墨田区堤通1-11-23
ドレミコレクションミュージアム 〒719-0112岡山県浅口市金光町須恵1079 https://reserva.be/hien
日米合作長編映画製作プロジェクト https://hien-movie.com