1986年に初代が発売されたホンダ「VFR400R」。この記事では1989年型(NC30)を中心に、その特徴と、前後に登場する代表的な機種や派生モデルなどについて紹介しよう。
まとめ:オートバイ編集部

ホンダ「VFR400R」の特徴

画像: Honda VFR400R 1989年・NC30 総排気量:399cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒 シート高:755mm 車両重量:182kg 発売当時価格:74万9000円

Honda
VFR400R 
1989年・NC30

総排気量:399cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒
シート高:755mm
車両重量:182kg

発売当時価格:74万9000円

レースでも公道でも圧倒的な性能を発揮

1980年代後半、販売戦略の要としてV型エンジンを推進していたホンダは、TT-F1クラスにV4エンジンのワークスマシン「RVF」を投入。それは2スト250ccと4スト400ccで競うTT-F3クラスも同じで、1985年にRVF400が投入され、圧倒的な強さを誇った。

そうしたRVFの技術をフィードバックし、翌年の1986年にはカムギアトレーン機構搭載の初代VFR400Rが登場するが、レーシングイメージをより色濃く反映したマシンを求める市場の声に応えて、1989年にフルモデルチェンジしてデビューしたのがNC30型のVFR400Rだった。

その型式名の通りRC30の正統な弟分で、車体/エンジン構成もルックスもそっくり。フレームを一新し、フロントタイヤを16→17インチとして旋回中の安定性を増し、360度クランクに改めたV4ユニットを採用、排気音も小気味よくなった。

ホンダの狙い通り、このNC30はレースでも上位の常連であり続け、高い評価を得ることになる。

ホンダ「VFR400R」の注目ポイント

画像: ワークスマシンであるRVF750直系のレプリカ、VFR750Rと共通のイメージでまとめられたスタイリング。ボディカラーは2色が用意された。

ワークスマシンであるRVF750直系のレプリカ、VFR750Rと共通のイメージでまとめられたスタイリング。ボディカラーは2色が用意された。

画像: 当時のレーサーのイメージを色濃く反映したインパネはスピードメーターを別体式としたもの。ブレーキレバーは7段階調整式。

当時のレーサーのイメージを色濃く反映したインパネはスピードメーターを別体式としたもの。ブレーキレバーは7段階調整式。

画像: 前方に360度クランクのV4ユニットをレイアウトして車体をコンパクト化。カムギアトレーンやダイレクトロッカーアームも採用。

前方に360度クランクのV4ユニットをレイアウトして車体をコンパクト化。カムギアトレーンやダイレクトロッカーアームも採用。

画像: 正立のフロントフォークはΦ41mmという、当時としては太めの設定。ブレーキも296mmローターに対向4ピストンキャリパーと豪華。

正立のフロントフォークはΦ41mmという、当時としては太めの設定。ブレーキも296mmローターに対向4ピストンキャリパーと豪華。

ホンダ「VFR400R」の主なスペック・発売当時価格

全長×全幅×全高1985×705×1075mm
ホイールベース1345mm
最低地上高125mm
シート高755mm
車両重量182kg
エンジン形式水冷4ストロークDOHC4バルブV型4気筒
総排気量399cc
ボア×ストローク55.0×42.0mm
圧縮比11.3
最高出力59PS/12500rpm
最大トルク4.0kgf・m/10000rpm
燃料供給方式キャブレター
燃料タンク容量15L
変速機形式6速リターン
キャスター角25゜20′
トレール量96mm
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・シングルディスク
タイヤサイズ(前・後)120/60R17 55H・150/60R18 67H
発売当時価格(1989年)74万9000円
※諸元は1989年型(NC30)

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