1980年に発売されたヤマハ「RZ250」。その特徴と、のちに登場する代表的な後継機種や派生モデルなどについて紹介しよう。
まとめ:オートバイ編集部

ヤマハ「RZ250」の特徴

画像: YAMAHA RZ250 1980年 総排気量:247cc エンジン形式:水冷2スト ピストンリードバルブ並列2気筒 シート高:790mm 乾燥重量:139kg 発売当時価格:35万4000円

YAMAHA
RZ250 
1980年

総排気量:247cc
エンジン形式:水冷2スト ピストンリードバルブ並列2気筒
シート高:790mm
乾燥重量:139kg

発売当時価格:35万4000円

2ストの未来を賭けたヤマハの技術が集結!

アメリカで1970年に制定された「マスキー法(大気浄化法)」はバイクメーカーにも大打撃となる。特に、紫煙を吐きながら走る2ストローク車への風当たりは非常に強いものだった。

軽量・コンパクトな2スト車を得意としてきたヤマハにもこの影響は大きく、それならば2ストの集大成となるモデルを造ろう、ということでRZ250が開発された。

レースで培ったノウハウを惜しみなく投入し、エンジンは市販レーサー・TZ250と同じボア・ストローク比を採用。最高出力は35PSで、これはリッターあたり140PSという驚異的なもの。わずか139kgという軽量な車体との組み合わせで、RZ250は400ccスポーツ車と互角のパフォーマンスを披露した。ロードスポーツ車初のモノクロスサスペンションなど、最新装備もどんどん投入された。

結果、RZ250は発売と同時に大ヒットを記録しただけでなく、2ストロークスポーツの魅力を世界に再アピールすることに成功した。RZ250がなかったら、その後のレーサーレプリカブームはなかった、と言っても過言ではないだろう。

ヤマハ「RZ250」の注目ポイント

画像: ショックを車体中央に配置し、余裕あるストローク量を確保する、カンチレバー式モノクロスサスペンションをロードモデル初導入。

ショックを車体中央に配置し、余裕あるストローク量を確保する、カンチレバー式モノクロスサスペンションをロードモデル初導入。

画像: 燃料タンクの容量は16.5Lで、ニーグリップする部分を内側に追い込んだ形状。右側にオフセットした給油キャップは施錠タイプ。

燃料タンクの容量は16.5Lで、ニーグリップする部分を内側に追い込んだ形状。右側にオフセットした給油キャップは施錠タイプ。

画像: 2ストパラレルツインは35PSを発揮。エンジンマウントはヤマハ独自のオーソゴナルエンジンマウント(ラバーマウント方式)を採用。

2ストパラレルツインは35PSを発揮。エンジンマウントはヤマハ独自のオーソゴナルエンジンマウント(ラバーマウント方式)を採用。

画像: 跳ね上がったスタイルの多段膨張式チャンバー。排気デバイスが普及する前のモデルで、高速域のパフォーマンスを優先した形状。

跳ね上がったスタイルの多段膨張式チャンバー。排気デバイスが普及する前のモデルで、高速域のパフォーマンスを優先した形状。

ヤマハ「RZ250」の動画・写真

画像: 2020 歴史車両走行会 RZ250 www.youtube.com

2020 歴史車両走行会 RZ250

www.youtube.com
画像: EXHAUST SOUNDS "RZ250" 1980 www.youtube.com

EXHAUST SOUNDS "RZ250" 1980

www.youtube.com

ヤマハ「RZ250」の主なスペック・発売当時価格

全長×全幅×全高2080×740×1085mm
ホイールベース1355mm
最低地上高170mm
シート高790mm
乾燥重量139kg
エンジン形式水冷2ストローク ピストンリードバルブ並列2気筒
総排気量247cc
ボア×ストローク54×54mm
圧縮比6.2
最高出力35PS/8000rpm
最大トルク3.0kg-m/8000rpm
燃料供給方式キャブレター
燃料タンク容量16.5L
変速機形式6速リターン
キャスター角26°50′
トレール101mm
ブレーキ形式(前・後)シングルディスク・ドラム
タイヤサイズ(前・後)3.00S18・3.50S18
発売当時価格(1980年)35万4000円

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