※本企画は『Heritage&Legends』2024年11月号に掲載された記事を再編集したものです。
「汚い、くさい、うるさい」のバイク屋のイメージを払拭
ここで紹介するのは、ゼファーのスペシャルショップとして知られるバグースモーターサイクルがその敷地内にオープンした『23Cafe』。紹介記事のはずなのに冒頭から否定的なことを書かせてもらえば、数多くのカスタムショップを取材させてもらったH&Lはバイクショップが飲食店を併設して成功した例を見たことがない。失礼ながらいずれも片手間、ショップにお客さんを呼び込むためのツールでしかないところを、その原因に挙げていいだろう。
「まったくその通り」とうなずくのは、バグースMC代表の土屋さん。話の続きを聞こう。

▲バグースMC代表の土屋さん。「それでもサーフィンショップの夢は絶ちがたく、外観は海の家風に仕上げてもらったんです(笑)」と。
「2024年の春にこの店舗に引っ越して、広い敷地を眺めたところでカフェ、あるいは僕の趣味でもあるサーフショップが開けるな、って思ったんです(笑)。けれどどの業態にしても既存のバグース、バイクショップとは関係のないものを。ここを結びつけると閉鎖的な方向に向かって失敗するんですよね。そんな例はいくつも見てきました。

▲サーフィンショップや海の家風に外観が仕上げられた『23Cafe』。バイクに興味があってもなくても気軽に立ち寄れるところが魅力!
立地(閑静な住宅街)を考えれば、いくら好きだといっても実績もなくサーフショップを立ち上げるのは絵空ごと。一方のカフェをやるなら、街に向かってオープンに溶け込めるだろう、と。ライダーだけのお店ではない、街の皆さんが気軽にお茶を飲みに立ち寄れる場所が23カフェ。一般の方にバイクショップは汚い、くさい、うるさい、そんなイメージじゃないですか。その壁を取り払って街の皆さんと仲良く共生したい。それが23カフェのテーマです。

▲仲間同士で賑やかに、ひとりで訪れてのんびりと……。どちらも楽しめそうな居心地の良さもウリ。
だから店舗の内装は飲食店経験のあるスタッフに見てもらいました。バイク屋の視線だと壁なんか打ちっ放しでいいじゃないか、というところにもこだわりがこめられて良い刺激になりました(笑)。

▲開放的なデッキのテーブル席は涼やかな風が吹き抜ける秋を楽しむにはぴったりのスペース。
実際、近所の方も散歩がてらにお茶を飲んでいったり、知らない者同士仲良くなったり。そんな社交の場になってます。ライダーとしてでももちろんOK。お酒を楽しみにブラリと立ち寄っていただいてもいい。ぜひ一度、覗きに来てください(笑)」


▲「いきなりバグースMCを訪ねにくいという人は、23Cafeから知らん顔してショールームやピットを眺められます(笑)」と、土屋さん。肩ヒジはらずに楽しむのがバグース流、23カフェ流なのだ。
▶▶▶ヘリテイジ&レジェンズが取材した最新のカスタム・バイクはこちら!
フードメニューはホットドッグ一択! ソーセージが自慢です!


23Cafeはホットドッグカフェ。写真上は人気のペッパーチリドッグ。写真下左はレタス、リレッシュを入れてフライドオニオンを振りかけ仕上げた“クラシックドッグ”、その右は自家製チリミートによるボリューミーな“チリドッグ”。ポテトとドリンク/アルコールと合わせるランチセットも用意。

核心のソーセージももちろん、こだわって選んだ精肉店で作るオリジナルだ。オーダーを受けてじっくり焼き上げる、肉汁ほとばしる本物のこだわり。

こちらがフードメニュー。キッチン後の棚を見て分かる通り、酒類もふんだんにあって夜には23Cafe改め23Barに。バイクで来たからお酒は……という人のためのノンアルコールビールも常備している。

『23Cafe』
所在地:〒225-0001神奈川県横浜市青葉区美しが丘西3-2-7
TEL:045-532-9198(バグースMC内)
営業時間:月・火・木・金・土10:30〜21:30(L.O 21:00)/日10:30-20:00(L.O 19:30)休=水
Instagram=https://www.instagram.com/23cafe_/