まとめ:オートバイ編集部
カワサキ「750RS(Z2)」の特徴

Kawasaki
750RS(Z2)
1973年
総排気量:746.3cc
エンジン形式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒
乾燥重量:230kg
発売当時価格:41万8000円
コストを惜しまずに造られた至高のマシン
最高の動力性能を備えた世界戦略車として1972年に登場、世界中を驚嘆させたカワサキの900スーパーフォア・Z1。北米や欧州のみならず、その衝撃は日本国内でもセンセーションを巻き起こした。
Z1発売当初、カワサキは903ccのままでの国内導入を検討していたが、当時は国内販売できる排気量に制限があったことからこれを断念。国内向けに排気量を746.3ccとしたスーパースポーツの750RS、通称Z2が誕生したのである。
エンジンはボア、ストロークともに縮小されたが、単なるスケールダウンではなく、エンジンのケースや車体は基本的にZ1のものをそのまま引き継ぎ、クランクシャフトにいたっては専用品とされるなど、コストのかかった贅沢な仕様となった。
そんなZ2のパワーは69HPを発揮。クラス最強の座を奪取し、CB750フォアを打ち負かすには十分な性能を誇った。また、Z1同様、耐久性の高い造りによりハードなチューニングにも対応できたことでカスタムの需要も衰えず、息の長い人気を誇った。
カワサキ「750RS(Z2)」の注目ポイント

左に速度計、右に回転計を配置。初期型の速度計はフルスケール240km/hだったが、後に220km/hスケールに改められた。

排気量こそ746.3ccとされたが、エンジンのケースはZ1と共通で外観上の違いはない。初期型はシリンダーがブラック塗装仕上げなのもZ1と同様。

リアブレーキはΦ200mmのドラム、マフラーは4気筒であることを誇示する4本出し。基本的にパーツの多くはZ1と同じだった。

ホイール、ブレーキまわりもZ1と同じ。Φ296mmローターも共通。ダブルディスク仕様にするカスタムも当時流行した。
カワサキ「750RS(Z2)」の主なスペック・発売当時価格
全長×全幅×全高 | 2200×865×1170mm |
ホイールベース | 1500mm |
最低地上高 | 165mm |
車両重量(乾燥) | 230kg |
エンジン形式 | 空冷4ストロークDOHC2バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 746.3cc |
ボア×ストローク | 64×58mm |
圧縮比 | 9.0 |
最高出力 | 69HP/9000rpm |
最大トルク | 5.9kg-m/7500rpm |
燃料供給方式 | VM26キャブレター |
燃料タンク容量 | 17L |
変速機形式 | 5速リターン |
キャスター角 | 26゜ |
トレール量 | 90mm |
ブレーキ形式(前・後) | Φ296mmシングルディスク・Φ200mmドラム |
タイヤサイズ(前・後) | 3.25H-19・4.00H-18 |
発売当時価格(1973年) | 41万8000円 |