だ。軽量コンパクトな車体と力強い空冷ユニットの組み合わせで、非常に楽しい乗り味に仕上がっている。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝
カワサキ「KLX230SM」ライディングポジション・足つき性
シート高:840mm
ライダーの身長・体重:176cm・62kg

カタログ上のシート高は840mmだが、ライダーの体重が掛かるとリアサスが大きく沈むので実際の足つき性は想像以上に良好。着座位置の自由度が大きいので楽なポジションが取れるが、シートが硬めで長時間走行は辛そうだ。

カワサキ「KLX230SM」各部装備・ディテール解説

市販モトクロッサーのKXの流れを汲むスタイリングはアグレッシブなイメージでまとめられ、力強さと俊敏な走りをアピール。

車体まわりをブラックで統一し、引き締まったスポーティなイメージを確保。エッジの効いたシュラウドが精悍さを引き立てる。

ヘッドライトはLED、ライトカバーはシャープなデザイン。ライトステーのカバーをブラックとして引き締まったマスクを演出。

シート形状の変更に伴い、ハンドルバーは従来よりグリップ位置を13mm高く、24mm前方へセット、取り回しの良さに貢献している。

従来型と同じ形状の液晶デジタルメーターにはスマホコネクト機能を追加。専用アプリを介して車両の状態を確認することができる。

空冷233ccシングルエンジンはインテークポートやバルブの小径化で低中域の出力特性を改善。エキパイを長く取って十分なトルクも確保。

マフラーはKLX230Sと同様のアップタイプ。楕円断面を採用し、コンパクトながら十分な容量を確保して消音効果を高めている。

フロントはショーワ製のΦ37mm倒立フォークを採用。ブレーキローター径はΦ300mmで、撮影車の装着タイヤはIRC製のRX-01。

ベースのKLX230Sはアルミ製だが、SMのスイングアームはスチール製角パイプ。ホイールトラベルは168mm→223mmに大きく増えた。

リアサブフレームの変更でシート高は840mmを実現。シートはフラットな形状でライディングポジションの自由度が高い仕様。

テールランプとウインカーはオーソドックスな電球タイプとし、メンテナンスを容易にしている。ウインカーレンズはクリアタイプ。
カワサキ「KLX230SM」主なスペック・燃費・製造国・価格
全長×全幅×全高 | 2035×845×1125mm |
ホイールベース | 1365mm |
最低地上高 | 220mm |
シート高 | 840mm |
車両重量 | 137kg |
エンジン形式 | 空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 |
総排気量 | 232cc |
ボア×ストローク | 67.0×66.0mm |
圧縮比 | 9.4 |
最高出力 | 13kW(18PS)/8000rpm |
最大トルク | 19N・m(1.9kgf・m)/6400rpm |
燃料タンク容量 | 7.6L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24.9° |
トレール量 | 77mm |
ブレーキ形式(前・後) | Φ300mmシングルディスク・Φ220mmシングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 110/70-17M/C 54P・120/70-17M/C 58P |
燃料消費率 WMTCモード値 | 34.7km/L(クラス2-1)1名乗車時 |
製造国 | インドネシア |
メーカー希望小売価格 | 61万6000円(消費税10%込) |
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝