2眼仕様のネイキッドは耐久レーサーイメージ

1982年のVF750セイバーを皮切りに、80年代前半にホンダが展開したV4モデル・VFシリーズ。その中でもやはり1982年にデビューしたVF400Fは、400㏄クラスのスポーツモデル随一の高性能を備えレースでも活躍したが、1984年以降続々と登場するレーサーレプリカたちの前にその優位はなくなっていった。

そんな強力なライバルたちを上回る高性能なV4レーサーレプリカとして、1986年に発売されたのがVFR400Rだった。VF400FがベースのワークスTT‐F3レーサーで、1985年・1986年に全日本タイトルを獲得したRVF400の開発で得た技術をフルに活かしたVFRは、特徴的なフルカウルをはじめ、アルミツインチューブフレームなどでスタイルもメカニズムも一新された、まさにRVFレプリカというべき存在だった。

VFR400Zは、この初代VFR400Rをベースにカウルを省き、個性的なスタイルの廉価版として設定されたネイキッドモデル。1987年に吸排気系を改良したモデルにマイナーチェンジを受けた後、1991年頃にカタログから姿を消した。

画像: 2本の極太メインチューブを中心とし、エンジン自体もフレームの一部とすることで軽量・高剛性を実現したダイヤモンド式アルミフレームを採用。VFR400Zは教習車・VFR400Kのベースモデルにもなった。

2本の極太メインチューブを中心とし、エンジン自体もフレームの一部とすることで軽量・高剛性を実現したダイヤモンド式アルミフレームを採用。VFR400Zは教習車・VFR400Kのベースモデルにもなった。

DETAIL

画像: VF400Fの水冷V4をベースにするが、高回転化のためのカムギアトレイン採用をはじめとする多岐にわたる改良を施され、59PSにまでパワーアップ。RもZもスペックは変わらない。

VF400Fの水冷V4をベースにするが、高回転化のためのカムギアトレイン採用をはじめとする多岐にわたる改良を施され、59PSにまでパワーアップ。RもZもスペックは変わらない。

画像: VFR400とVFR400Zとの大きな違いは、カウルを備えていないこととヘッドライトの他には、オイルクーラーが省かれていることくらい。メーターやハンドルなども基本的に共通。

VFR400とVFR400Zとの大きな違いは、カウルを備えていないこととヘッドライトの他には、オイルクーラーが省かれていることくらい。メーターやハンドルなども基本的に共通。

画像: VFR400Rの異型ヘッドライトから丸形デュアルヘッドライトに変更することで、フロントマスクはネイキッドモデルとしては非常に個性的な印象となった。

VFR400Rの異型ヘッドライトから丸形デュアルヘッドライトに変更することで、フロントマスクはネイキッドモデルとしては非常に個性的な印象となった。

画像: DETAIL

SPECIFICATIONS
エンジン型式 水冷4ストロークDOHC4バルブV型4気筒
総排気量 399㏄
内径╳行程 50.0╳42.0㎜
圧縮比 11.5
最高出力 59PS/12500rpm
最大トルク 3.7㎏-m/11000rpm
燃料供給方式 キャブレター
変速機型式 常時噛み合い式6速リターン
全長 2010㎜
全幅 705㎜
全高 1010㎜
軸間距離 1375㎜
車両重量 178㎏
キャスター/トレール 26°10′/96㎜
燃料タンク容量 16L
タイヤサイズ(前) 100/90-16
タイヤサイズ(後) 130/70-18
当時価格 62万9000円

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