＜アジア選手権＞ ユウキ２勝目なるか！
～SS600、今年こそ日本人チャンピオン！～

この週末はアジア選手権･日本大会にきております。
96年スタートのアジア選手権は、今年で22シーズン目。早くからプロダクション250ccクラスやアンダーボーンのレースをメインに開催されていたレースも、2000年からはSS600クラスをメインに移行。09年から日本大会も開催されるようになって、今年で10年目ですね。鈴鹿大会は13年大会から開催、6年目の開催を迎えています。
SS600がメインとなってからは、02年から浜口俊之が５年連続、さらに08年もだから、６回タイトルを獲得。浜口が第一線を引いてからは、11年に藤原克昭、12年に清成龍一、15年に高橋裕紀がチャンピオンになっています。この2010年あたりからは、アジア勢もぐんぐん力をつけていて、今シーズンMotoGPを走っているハフィズ･シャーリンをはじめ、元Moto2ライダーのアズラン･ニャー･カマルザマンら、着実にワールドクラスのライダーも育っています。もう、アジア選手権＝日本最強、じゃないんですね。

開催クラスは、SS600クラスをメインに、AP250（＝アジア･プロダクション250）、UB150（アンダーボーン150）の３クラス。今シーズンは、この鈴鹿大会が第３戦目で、開幕戦はタイ･チャーンサーキットで、第２戦はオーストラリア･ベンドモーターパークで行われ、SS600クラスの結果は下のとおりになっています。第２戦のレース１は多重クラッシュで赤旗提示、レース不成立となっています。レース２はヤマハ勢が表彰台を独占したんです！

■ポイントランキング（２戦３レース終了時）
１　アンソニー･ウェスト　　２位／優勝／－／DNS
２　伊藤勇樹　　　　　　 　12位／４位／－／優勝
３　アズラン･シャー　　　　３位／３位／－／10位
４　ラタポン･ウィライロー　６位／14位／－／２位
５　ケミン･クボ　　　　　　９位／７位／－／５位
６　アンディ･イズディハ　　10位／６位／－／６位

まだ、誰も抜け出していませんね。表彰台に上がったライダーが上位につけている、って状況で、もはやどこのライダーで何の選手権を走ってるのかわかんないくらいいろんなレースに出ている（笑）アンソニー･ウェスト（Webike イカズチレーシング）がランキングトップ。ウェスト、アジア選手権のオーストラリア大会がDNS（＝Do not start　出場せず）となっているのは、日程がかぶってたワールドスーパースポーツの方に参戦してたんです、カワサキで（笑）。アジア選手権では、鶴田竜二さん率いるイカズチレーシングから、しかもヤマハから参戦しています。

金曜から走行が始まったアジア選手権ですが、FP１ではザクワン･ザイディ（ブンシューホンダ）FP２ではラタポン･ウィライロー（ヤマハタイランド）、そしてFP３ではアズラン･シャー（マニュアルテックカワサキ）がトップタイムをマーク。きょう土曜午前の公式予選では、アズランがポールポジションを獲得しました。
ラタポン、ザクワンをはさんで、日本勢期待の伊藤勇樹（ヤマハASEAN）は４番手、栗原佳祐（APホンダタイランド）が11番手、小山知良（ブンシューホンダ）が12番手、羽田太河（イデミツホンダ）が15番手、この４人が今シーズンのアジア選手権フル参戦日本人ライダーです。
さらに日本大会へのワイルドカードとして、奥田教介（チームMFカワサキ）が６番手、南本宗一郎（アケノスピードヤマハ）が13番手につけています。

「今年はオーストラリアで優勝できたし、絶対チャンピオンになるために、この鈴鹿大会は重要ですよね。地元･日本のコース、日本代表のつもりで勝ちます！」と伊藤。ユウキ、12年シーズンからアジア選手権に出場していて、最高位は14年のランキング２位。去年は最終戦までチャンピオン争いしてのランキング４位ですからね、そろそろ！とは本人がいちばん思っているでしょう。日本勢も高橋ユウキ（ハッ、こっちもユウキだ･笑）以来のアジアロードレースチャンピオン、見たいもんね！
土曜にレース１、日曜にレース２が行なわれるアジアロードレース。きょう土曜は14時からAP250、15時からSS600クラスのレース１が行なわれます。
ユウキか、ウェストか、アズランか。それともコヤマックス？タイガ？楽しみ楽しみ♪

写真･文／中村浩史