WSS600クラスはレース1が終わりました。いやぁ、レースってのは難しい!ただ速いだけじゃなくて、どのタイミングで前に出るか、どのタイミングでトップを狙っていくか、その展開をつくるのが難しい――そう実感するレースでした。
スタートはアズランが飛び出します。オープニングラップからぐいぐい前に出て、あれれこの勢いじゃぁ、このまま行っちゃう?と思ったら、やっぱりそうは行かないSS600。次々とトップが入れ替わり、徐々に先頭集団の台数が絞られていく展開になっていきます。
アズランに替わってラタポン、次にユウキが来た来た!と思ったら、次はユディスティラが前に出て、次にウェストがトップ! トップグループはいつしかアズラン&ユディのカワサキと、ユウキ&ウェストのヤマハ、その後方にザクワンのホンダが何とかついていく、そんな展開になりました。
最終ラップ、ユディが少しずつ2番手以下との差をつけてきたな、と思ったらアズランが前に出て、そのままフィニッシュ! 終盤、ユディが前を走っていたのは、リードしていたのではなく、アズランに「走らされていた」んですね。ちなみに終盤、3位を走っていたユウキも、最終ラップにウェストにかわされて4位フィニッシュ。カワサキは1-2、ヤマハが3-4、ホンダが5位で終了。
一発の速さはもちろん、レースの組み立て、スパートのタイミング、周回ごとの位置取りがポジションを左右する、奥の深いレースでした。
■レース1 結果
1 アズラン・シャー マニュアルテックカワサキ
2 アーマド・ユディスティラ マニュアルテックカワサキ
3 アンソニー・ウェスト イカズチレーシングヤマハ
4 伊藤勇樹 ヤマハレーシングASEAN
5 ザクワン・ザイディ ブンシュウホンダ
6 ケミン・クボ ヤマハレーシングASEAN
7 小山知良 ブンシュウホンダ
8 ラタポン・ウィライロー ヤマハタイランド
9 南本宗一郎 アケノスピードヤマハ
10 奥田教介 チームMF&カワサキ
レース2はあす日曜日が決勝。お天気は、そう大きく変わらなさそうですから、今日の結果を受けてのセッティング変更がモノを言うレースになりそうです。
写真・文/中村浩史