性格もマシンの好みも二人は正反対⁉
岡田
:シートの話で思い出したけど、俺はシート高を下げた方が乗りやすかった。足着き性が良くなるだけじゃなく、車体のピッチングが少なくなったから。これは乗り手の体格や体重によって、どちらがいいか変わると思うけどね。
伊藤
:そうだね。俺はローにしたら、バイクがあまり言うこと聞かなくなったように感じて、スタンダードに戻したよ。好み次第だね。
岡田
:ウインドスクリーンも、中途半端な高さだと、視界のジャマになったりするじゃない? でもアフリカツインは、すっぽり体が入る感じで効果を感じましたね。
伊藤
:俺は胴が長いから、スクリーンの上に出るんだよ(笑)。
編:それは胴が長いんじゃなくて身長が高いんだと思います(笑)。
伊藤
:ないよりあった方が絶対いいんだけどね。高速での風の受け方とか、やっぱり全然違うから。
編:概ね高評価のアフリカツインですが、そもそも、お二人のバイクの好みは似ているんですか?
伊藤
:俺はセパハンだけど、岡田さんの好みはワイルド系だよな(笑)。
岡田
:(呆れたように)お前、言うならもうちょっと面白いことを言えよ…。もうね、ほんとコイツは精神年齢が小学生なんですよ。
編:でもこの企画に誰に登場して頂くかは、岡田さん自ら伊藤さんを指名でしたよね。
岡田
:だって伊藤はもともとホンダサービスに勤めてて、自分でマシンをイジるとこからこの世界に入ったでしょ。メカニカルな部分もわかってるし、適役だろうと。
伊藤
:おかげでいろんなバイクに乗れて、楽しんでるけどね。
岡田
:マシンのすごく細かいとこまで見るんですよ。俺は大雑把というかコメントがもっと漠然としてる。イエスかノーかしかない。
伊藤
:まあねぇ。俺以上に細かく見る人は、秋吉(耕佑)くらいしか思い浮かばないかも。あいつは細かいですよ。テストライダーをやってた期間も俺より長いし。
編:そういえば、伊藤さんの今年の8耐出場はどうなるんですか?
伊藤
:まだ全然分からないです。気持ちとしては出たいとは思ってるけど、こんなおじさんが出てる場合じゃないだろうし(笑)。
編:岡田さんは8耐に興味は?
岡田
:(嫌そうに首を振る)
伊藤
:海外のさ、24時間耐久レースとかも出たら結構面白いよ? オレは昨年出て、後半に身体がつったけどさ(笑)。
岡田
:(また嫌そうに首を振る)
編:あらゆる反応が本当に対象的ですよね(笑)。ではこの調子で、次回のRC213VーSインプレもよろしくお願いします!
一目瞭然!20㎜の調整ができる!
アフリカツインのようなデュアルパーバスモデルは車高が高くて…と、不安を持つライダーに嬉しいシート・アジャスト機構。シートレールのはめ込み位置を変えるだけで、スタンダードポジションの870㎜から850㎜へと簡単にシート高をアジャストできる。また、さらに下げたいライダー向けには、ノーマル比30㎜ダウンのローシートも純正アクセサリーで用意されている。
HONDA CRF1000L Africa Twin
「必要な時しか話さない」という2人だが、マシンを前にバイク談義に花が咲く。勝手知ったる仲だけに意見が異なる時も遠慮なし。長年プロライダーとして、テストライダーとしてバイクに関わってきた立場から、様々なコメントが飛び出した。
PHOTO:松川 忍