ベストバランスにこだわり好セールス
KMX125の時代から、モトクロスレーサーのKXをベースとしていたカワサキ2ストシリーズ。しかし、売りにしていたのはハイパワーな側面だけでなく、125ベースで軽さを武器にしたKMX200や、ペリメターフレームを採用したKDX250SRなど個性も強かった。
最終モデルのKDX220SRは、これらのなかでも125並みの車格と扱いやすいミドルレンジの排気量とあいまって、各地のエンデューロレースで非常に人気が高く、今でも時々みかけるほど。
なお、KDXに進化してからは、KDX200R、KDX250R、KDX220Rとエンデューロレーサーも併売されており、これらのパーツと交換することで、よりアグレッシブな仕様へと変化した。
KMX125 (MX125A)
カワサキ独自のリンクシステムユニトラックに、排気デバイスKIPSを装着した名車KMX125がマイナーチェンジ。ヘッドライトがブラックアウトされ、ゼッケンはイエローに。
KMX125 (MX125A)
ライムグリーンのモトクロスシリーズKXとも共通備品が多く、林道ファンやレースユーザーをも魅了したワンツーファイブ。低い車高も魅力で、アグレッシブにオフロードを走る人の入門マシン的存在だった。
KMX200 (MX200A)
86年に発売されたモトクロッサーレプリカKMX125をベースに、200㏄へエンジンを拡大した当時のカワサキの旗艦。水冷2ストエンジンは33PSを発揮。各地のサンデーエンデューロでも大活躍。
KMX200 (MX200A)
デビュー後1年目のKMX200は、各地の草レースで猛威を振るい、その影響もあって林道でも人気が高かった。マイナーチェンジでグラフィックはよりアグレッシブになった。
KDX200SR (DX200G)
今なお2ストロークを愛するオフロードライダー達から支持されるKDX200SR。KMX200を大きくモデルチェンジ、排気デバイスKIPSで低速から中速のトルク感を補い、幅広いライダーに迎えられたマシン。レーサーのKDX200Rからのパーツ流用が人気であった。
KDX125SR (DX125A)
200に遅れること1年、KMXからフルモデルチェンジされたKDX125SRが登場。モトクロスレーサーのKX125を公道仕様にしたようなもので、多くのパーツが流用可能であり、200よりも過激なマシンにチューニング可能だった。
KDX125SR (DX125A)
パープルのカラーバリエーションが追加されたKDX125SR。丁寧にフレームまでもがパープル。ピンクのシートは派手な90年代のバブル時代を反映した。
KDX200SR (DX200G)
この年式から、ブルーのKDX200SRがラインナップ。カワサキのアイデンティティともいえる、派手なライムグリーンを避けたいライダーに人気を博した。
KDX220SR (DX220B)
フルパワー化が進む2ストロークトレールの中で、カワサキが出した答えが「扱いやすい220㏄」。軽量、コンパクト、角形のペリメターフレームのバランスの良さが評価された。排気量こそ小さいものの、サンデーレースでは大人気を博した。
KDX250SR (DX250F)
ライバル社が250㏄の2ストロークをラインアップする中で、カワサキに250㏄を求める声も大きく、91年にデビュー。フレームも当時KXシリーズに採用したペリメター形状をしており、最先端のハイパワートレールとして、注目された。