レーサーフォルムに彩られ人気と実力を表現した1台
1985年3月にSACSを初採用した油冷エンジンを搭載したGSX‐R750がデビュー。
77馬力のハイパワーに乾燥重量179㎏という軽量の組み合わせでユーザーの心を掴み、その3月~12月の販売台数は5784台と国内二輪750㏄クラスでベストセラーとなった。
その翌年、ルマン24時間耐久レース優勝や、全日本選手権F1クラスチャンピオンなど、輝かしい実績を記念し、GSX‐R750のレース仕様車の先進技術を盛り込んだGSX‐R750Rが500台限定で登場。
ヨシムラカラーの外観やFRP製テールカウル一体型シングルシートだけでも見た目にも完成度の高いレプリカだったが、実は中身もしっかりと特別仕様となっていた。
ステアリングダンパーや専用ホイール、ラジアルタイヤ、などの他、フロントサスペンションに電子制御式アンチノーズダイブシステム「NEAS」を採用、リアにはタンク別体式ショックを搭載した。
市販車としては初となる乾式クラッチや淡黃色ハロゲンバルブも採用し、その上、国産市販車初の車両価格100万円の大台を超えたバイクとしても話題となったスペシャルな一台だ。
SPECIFICAITON
■全長×全幅×全高:2120×745×1215㎜
■ホイールベース:1455㎜
■シート高:770㎜
■乾燥重量:181㎏
■エンジン形式:油冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
■総排気量:749㏄
■ボア×ストローク:70.0×48.7㎜
■圧縮比:11.0 : 1
■最高出力:77PS/9500rpm
■最大トルク:6.4㎏-m/8000rpm
■燃料供給方式:キャブレター(VM29)
■燃料タンク容量:19ℓ
■変速比:1速 2.769/2速 2.062/3速 1.647/4速 1.400/5速 1.227/6速 1.095/
■キャスター角/トレール:26°00'/107㎜
■変速機形式:6速リターン
■ブレーキ形式 前・後:ダブルディスク・ディスク
■タイヤサイズ 前・後:110/80R18・150/70R18