昨年から始まったWESS(ワールドエンデューロスーパーシリーズ)。これはハードエンデューロ、クロスカントリーレーシング、それにクラシックエンデューロと、様々なタイプの「エンデューロ的レース」をひとつのシリーズにして、世界最強のライダーを決定しようというアルティメットシリーズだ。5月12日にポルトガルで開幕戦のXLラガレスという現在のハードエンデューロの典型のようなレースが終わったばかりだが、続けて今週末5月16-17-18日は、フランスで第2戦が開催される。

画像: BTM通信 vol.2「スプリント勝負! フランス伝統の3日間競技」

ISDEスタイルの競技

一転して今度は、フランスで33年の歴史を持つクラシックエンデューロ「トレフル・ロザリアン」が、最強ライダー決定戦の舞台になる。競技方式は、日本で言うところのオンタイム方式で、1日250~300kmほどの、一般道路を含むコースを、あらかじめ設定された時間通りチェックポイントを通過しながら走り、1日4~5カ所に設けられたスペシャルテスト(タイムトライアル区間)での速さを競う。

画像: What went down at Le Trèfle Lozérien. | Enduro 2018 | FULL RECAP youtu.be

What went down at Le Trèfle Lozérien. | Enduro 2018 | FULL RECAP

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スプリント的なスピードの勝負!

ハードエンデューロが難所での前進する力を競う要素が強いのに対して、クラシックスタイルのエンデューロは、短距離でのスプリント的なスピードが勝負所になる。ビデオの中でライダーたちが繰り返しコメントしているが「長い移動区間を走りながら、スペシャルテストでは一気に気持ちを切り替えて1/100秒に集中する」のが難しい。フランス特有のグラストラック(草地のコース)に、いかに早く適応するか、というのもアウェイのライダーには課題となる。

2018年はやはりフランス勢が強かった

2018年は、地元フランスの英雄、2017年のISDEフランス大会の優勝チームのメンバーで、ENDURO GPりレギュラーでもあるロイック・ラリュー(フランス)が優勝。2位には、KTMの21歳、ジョセップ・ガルシア(スペイン)、3位にShercoに乗るテオ・エスピナス(フランス)という結果だった。ガルシアは2017年のENDURO GPチャンピオンで、スピードに加えて、昨年からWESSにフル参戦してハードエンデューロにも適応。今年はタイトル争いにも絡むライダーと目され、今年のトレフルでの成績も注目される。

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