(佐原 伸一氏 スズキ株式会社 二輪事業本部 二輪商品企画部 チーフエンジニア 課長代理)
輸出仕様と同じモンスターパワーは健在!!
ついに国内仕様のハヤブサが登場した。輸出仕様との違いは、JRC製のETCを標準装備したことと、180km/hで作動する速度リミッターが付いたこと。
その他はエンジンから車体、足回りまで、全てが輸出仕様と同じ。
何より197PSという強烈なパワーが魅力だ。
300km/h出すことよりも、それが可能な「力の余裕」を手に入れたいと望むライダーが多かったことが、「フルパワー」に拘った国内仕様を実現させたのだ。
待ちこがれた「ホンモノの国内仕様」の登場である。
排気音だけでなく、車体から聞こえるエンジンの音を含め、国内仕様は明らかに輸出仕様より静かだ。
それも従順な、それでいてまぎれもない怪物パワーを秘めている。
パワーモード切り替えのS-DMSは、フルパワーのAモードにしておいても大丈夫。
輸出仕様と同様に、エンジンのレスポンス特性が優秀で、街中から峠まで何不自由なく使える。
ハヤブサは近年、その万能性が磨かれてかなりフレンドリーになった。
これからは、そんなハヤブサの魅力を日本でも手軽に満喫できるようになったのだ。
SPECIFICATION
■全長×全幅×全高 2190×735×1165㎜
■ホイールベース 1480㎜
■シート高 805㎜
■車両重量 266㎏
■エンジン形式 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
■総排気量 1339㏄
■ボア×ストローク 81.0×65.0㎜
■圧縮比 12.5
■最高出力 197PS/9500rpm
■最大トルク 15.8kg-m/7200rpm
■燃料供給方式 FI
■燃料タンク容量 21ℓ
■変速機 6速リターン
■ブレーキ形式 前・後 ダブルディスク・ディスク
■タイヤサイズ 前・後 120/70ZR17・190/50ZR17
国内モデル初のフルパワースペックとETC標準装備
エンジンは国内市販モデル最高となる197PSのフルパワーを実現。
仕様、機構的にも輸出仕様と同じだが、唯一の違いとして180km/hで作動する速度リミッターが備わる。
リアシート下には国産車初となるETCを標準装備する。
メーター中央の液晶パネルには、ETCカードを挿入すると「ETC」文字が表示されるので、一目で使用状況がわかる。
DETAILS
4眼のアナログメーターの中央には液晶モニターを配置。
S-DMSの選択モードやトリップを表示する。
フロント同様、リアサスもKYB製をチョイス。
スイングアーム、ショックユニットは輸出仕様と同一で、ホイールトラベルは140mmを確保している。
輸出仕様同様、フロントブレーキキャリパーはブレンボのモノブロックとし、ABSも標準装備。
KYB製の倒立フォークは、インナーチューブにDLCコートを施したもの。