タナックス伝統の質実剛健な作りは信頼感絶大
スマホは今やストリートライディングに欠かせない存在。
ツーリングではナビを常時表示させているライダーが多く、信号待ちなどの時間に渋滞情報や天気予報、SNSをチェックする頻度も増えているはず。
だが、画面表示や通信を常時行えばスマホの発熱量が増え、保護機能が働いてシャットダウンすることがあるし、電池寿命を低下させる原因にもなる。
バッグタイプのスマホマウントは傷付きや落下防止の点で安心感が高いが、こと「放熱」に関しては不利と言うしかない。
そこでタナックスが開発したのが、バッグの底面にスリットを入れ、走行風を取り入れてバッグ内のスマホを冷却する仕組み。
社内テストでは外気温27・5℃で風速2・9mの風を約80分当てた場合、従来のスマホバッグよりも20℃ほど低く保てるとのこと。
外気温や日の当たり方にも影響されるので真夏の直射日光下でも問題なしとは言えないが、この「空冷システム」がスマホの動作環境を改善することは間違いない。
スマホマウントの機能は好評を得ていた従来品と変わらず、上下にボールジョイントを備えたステーで角度調整が自由自在。
バッグ部分はステーに対して縦にも横にも装着できるうえ、簡単に着脱できるのでオートバイから離れるときはバッグごと持ち運べる。
バッグ下部に設けられた電源ケーブル用ポート、振動を軽減し、通風性も確保したスポンジ、被せても画面を確認できるレインカバーなど、実用性に拘るタナックス製品らしい作りだ。
テストしたLサイズは6・3インチの大画面スマホが収納できたが、8インチタブレットも楽に収まる「XL」サイズ、5インチ以下のスマホに合う「M」も用意されている。
Photo:松川 忍、南 孝幸