1909年、初めての国産のオートバイが誕生した。それから100年以上、あまたのモデルが世に出て、愛され、そして消えて行った。時代時代で光を放ったオートバイたち…。今となっては、もう写真でしか見ることができない車両もある。そんな、日本が誇るオートバイの歴史を紐解いていこう。「果たしてあなたは何台のオートバイを知っているだろうか?」

みづほ自動車キャブトンRTS 1954 年

画像: ●空冷4ストOHV並列2気筒●594cc●28PS/4000rpm ●21万5000円

●空冷4ストOHV並列2気筒●594cc●28PS/4000rpm ●21万5000円

キャブトン・ブランドを精力的にリリースしていたみづほ自動車は1954年当時、350〜600ccまで6つものモデルをラインアップし、メグロと並んで日本のオートバイ大型車のトップメーカーであった。そのフラッグシップモデルはOHVバーチカルツインエンジンを搭載する600RTSで、当時最強となる28馬力のパワーを発揮することにより130km/hでの巡行を可能にした。

目黒製作所セニア T1 1955 年

画像: ●空冷4ストOHV2バルブ並列2気筒●651cc●29.5PS/5200rpm●―●228kg●3.00-19・3.25-19●29万5000円

●空冷4ストOHV2バルブ並列2気筒●651cc●29.5PS/5200rpm●―●228kg●3.00-19・3.25-19●29万5000円

1928年にミッションのギアメーカーとして設立された目黒製作所は、1937年に日本で初めての個人用中型オートバイであるZ97型を発売。そして、国産車初の650ccとして登場したのがセニアT1である。1955年の発売当時、陸王1200を凌ぐ29.5PSという国内最高のエンジンパワーを誇り、エンドレス式4段ミッションを装備していたことも特徴。最高速は130km/hと発表された。

片倉自転車 片倉オート3 1954 年

画像: ●空冷2スト単気筒●122cc●6PS/4500rpm●―●105kg●2.75-24・2.75-24●12万5000円

●空冷2スト単気筒●122cc●6PS/4500rpm●―●105kg●2.75-24・2.75-24●12万5000円

中島機械製2スト搭載の「国民標準車」。56年5月に富士自動車製2ストシングルを搭載し足回りを進化させた5型を追加。3型はデザイン変更で6型となる。

相生モータース スパークV 1954 年

画像: ●空冷4ストOHV2バルブV型2気筒●250cc●12PS/4500rpm●―●140kg●3.00-19・3.00-19●20万5000円

●空冷4ストOHV2バルブV型2気筒●250cc●12PS/4500rpm●―●140kg●3.00-19・3.00-19●20万5000円

浜松の相生モータースによる国産250cc初のVツイン搭載車。油圧自動調整式タペットを備えるなど先進の技術が投入されていたが、56年をもって生産が中止された。

昌和 昌和SSデラックス 1954 年

画像1: 昌和 昌和SSデラックス 1954 年

戦前に設立された昌和は、150ccのSHや200ccシングルのSSデラックスなど、後に吸収するホスクの日本高速機関との提携もあり、他社に先駆けてOHC搭載モデルを発売。1960年にヤマハの傘下に入り、現在はヤマハモーターパワープロダクツとしてATVなどを製造している。

※諸元の並び順●エンジン形式●総排気量●最高出力●最大トルク●車両重量●前・後タイヤサイズ●価格(発売当時)

画像2: 昌和 昌和SSデラックス 1954 年

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画像: www.autoby.jp
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