1909年、初めての国産のオートバイが誕生した。それから100年以上、あまたのモデルが世に出て、愛され、そして消えて行った。時代時代で光を放ったオートバイたち…。今となっては、もう写真でしか見ることができない車両もある。そんな、日本が誇るオートバイの歴史を紐解いていこう。「果たしてあなたは何台のオートバイを知っているだろうか?」
ホンダ CB50JX-1 1976 年2月

●空冷4ストOHC2バルブ単気筒●49cc●6.3PS/10500rpm●0.43kg-m/9500rpm●83kg●2.50-17・2.75-17●11万9000円
孤高の50cc4ストスポーツとして人気だったCB50がモデルチェンジ。ロングタンクとストッパー付きシート、細身のメガホンマフラーを採用することで、より洗練されたスポーティなフォルムに変身した。エンジンもキャブレター径も拡大されていて、最高出力が6.3PSにまでアップしている。
カワサキ KH250 1976 年2月

●空冷2スト・ピストンバルブ並列3気筒●249cc●28PS/7500rpm●2.7kg-m/7000rpm●160kg●3.25-18・3.50-18●27万円
マッハシリーズはSSからKHへと移行。KH250はフロントまわりを400から移植、ディスクブレーキが装備され、タイヤもサイズアップ。エンジンスペックは73年12月の250SS(S1B)から変わらず、最高速144km/h、ゼロヨン15.5秒のカタログデータもそのまま。250SSよりマイルドになったとはいえ、独特な吸排気音などが魅力だった。
ホンダ ドリームCB400フォア-Ⅰ/Ⅱ1976 年 3月

●空冷4ストOHC2バルブ並列4気筒●398cc●36PS/8500rpm●3.1kg-m/7500rpm●184kg●3.00-18・3.50-18●32万7000円
中型二輪免許に合わせた398cc版はストロークを1.2mm短縮しパワー/トルク共に若干ダウンしたものの実際の走りに変わりはなかった。398ccモデルはタンデムステップがフレームマウントになり、サイドカバーをブラックアウト。ハンドルがコンチハンのIとセミアップのIIの2タイプが選べたことが大きな相違点。408cc版も併売された。
カワサキ Z650フォア 1976 年 9月

●空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒●652cc●64PS/8500rpm●5.8kg-m/7000rpm●211kg●3.25-19・4.00-18●43万5000円
海外仕様の排気量ダウンではなく、専用新設計エンジン&シャシーの俊足モデル。Z2より小さなボディに、一体鋳造クランクや分割式コンロッド、プレーンメタルベアリングなど、高度な技術を盛り込んだエンジンを搭載。軽量さを活かした弾丸のような走りで「ザッパー」のニックネームまで付けられた。
ヤマハ ボビィ LB50-ⅢH 1976 年 3月

●空冷2スト・ピストンリードバルブ単気筒●49cc●3.7PS/6000rpm●0.45kg-m/5000rpm●72kg●4.00-10・4.00-10●9万9000円
ダックスの対抗馬。フレーム内に燃料タンク、オイルタンク、バッテリーなどを収納。マニュアル4速のⅢHと自動遠心3速のⅢCがあった。
※諸元の並び順●エンジン形式●総排気量●最高出力●最大トルク●車両重量●前・後タイヤサイズ●価格(発売当時)

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