初のミドルクラスLMWついに直立ロック機構が!
トリシティ125/155、さらにナイケンに続くフロント2輪モデル「LMW」シリーズのニューモデルがトリシティ300。
昨年ミラノショーに「3CT」として出展されたプロトタイプの発展版と言えるモデルで、市販がいよいよ間近であることを思わせる完成度での登場となった。
エンジンはXMAX250(海外仕様は300)をベースとしたもので、今回の目玉とも言える機構はNMWシリーズ初採用となるチルトロックアシスト機構。つまり機械的に「自立」するのだ!
詳細はまだ明らかにされていないが、おそらく正立に近い状態でステアリングロック、リーンロックし、その状態ではパーキングブレーキ連動などで発進できない機構と思われ、信号待ちなどの際に便利になりそうだ。
イグニッションキーホールがないことも確認できたのでキーレスエントリーとなることは明らかだ。
日本では車検が必要となるが、これまでのトリシティ125/155よりも行動範囲がグッと広がることは確実だ!
『K16の目』ナイケン譲りのフロントまわりに期待大‼
動力、駆動系と車体全体のレイアウトがスクーター系なので「トリシティ」とネーミングされているが、その大きな車格や豪華な外観意匠、装備はこれまでのトリシティ125や155とは一線を画するもの。
まだ細かいことは一切発表されていないが、フルサイズの250スクーターに勝る、ゆったりとしたボディサイズも特徴。
また、フロント2輪の懸架方式には、ナイケン譲りのLMWアッカーマンジオメトリーを採用。高速レンジの安定性とコーナリング時の旋回性、接地性に優れた味付けになっている。
コミューターとしてだけでなく、ツーリングも難なくこなせる高級スポーツスクーターといったところだろう。
ゆとりのある300㏄のパワーに、優れたフロントの接地性がもたらす安定性やコーナリング性能が魅力。一般的なスクーターとは比べ物にならない信頼感をもって操ることができるのも魅力だ。
開発者VOICE
米田洋之氏
ヤマハ発動機株式会社
MC事業本部 戦略統括部
ストレスのない自在な走りを毎日楽しめる1台です
開発のキーワードは「スマーテストコミューター」です。
高速道路を使った通勤や週末のちょっとした遠出などで威力を発揮してくれて、速度や加速の面でストレスなく実用に使えるモデルです。
ベースとなっているのはXMAX系のエンジンですが、LMWに最適なパワー特性となるよう、独自のセッティングも施しています。
余裕のあるエンジンを採用することで、コミューターとしてだけでなく、ナイケン譲りの安定感を活かした、まるで地面に吸い付くかのようなコーナリングを楽しむこともできます。
もちろん、LMWならではの安心感や横風に対する強さなども受け継いでいます。
ぜひ楽しみにしていてください。
DETAILS
文:宮崎敬一郎、編集部/写真:赤松 孝・南 孝幸/まとめ:月刊オートバイ編集部