完結30周年を迎えた不朽の名作『あいつとララバイ』(楠みちはる)。その作中で登場するオートバイを紹介していきます。
 
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第1回/研二のカワサキ「Z2」

研二の永遠の愛車、Z2こと750RS。当初カワサキでは1972年に輸出を開始したZ1をそのまま国内市販する予定だったが、「国内は750㏄まで」というメーカー間の申し合わせが成立し、国内市販がかなわなくなってしまった。そこで、排気量を746㏄にスケールダウン。750RSを1973年3月に発売する。

画像: カワサキ 750RS Z2のエンジンはZ1に比べて若干高回転高出力型となり、月刊オートバイの実測テストではゼロヨン12秒49、最高速202.25km/hと当時の国内最速となる数値をマーク。排気量変更に関わらないパーツは、ほとんどがZ1と共通であったため耐久性に関してもオーバースペックを誇った。

カワサキ 750RS

Z2のエンジンはZ1に比べて若干高回転高出力型となり、月刊オートバイの実測テストではゼロヨン12秒49、最高速202.25km/hと当時の国内最速となる数値をマーク。排気量変更に関わらないパーツは、ほとんどがZ1と共通であったため耐久性に関してもオーバースペックを誇った。

初登場時はオイルクーラーに集合管を付け、Z750FXのホイールに換装する程度だった研二のZ2。

強敵たちのバトルごとにカスタムレベルは上がり、首都高キングと闘うためにボンバーの杉本鉄彦が渾身のチューンを施したときが最高到達点となる。

パフォーマンスは上がったが、決して乗りやすいマシンではなく、普段はニンジャが愛車のスターダストブラザーズのアキが乗ったときは、「なんなんだ この乗りにくさはッ!?」、「ハンドリングまでメチャ重く扱いにくいッ」と流すのさえ苦労した。

画像: 第1回/研二のカワサキ「Z2」

世界でも五指に入るチューナー、杉本がこれまでの最高傑作となるようにチューンした研二のZ2。

フレーム本体には補強が入れられているが、適度のしなりを持たせた首都高向きセッティングとし、エンジン本体はモリワキのレース用フルキット、リアブレーキはフローティングタイプに、前後ホイールはダイマグのマグネシウムキャスト3本スポークに換装。

杉本が「フォークもタイヤもその他いろいろ」というほど、各部に手が入ったモンスターマシンに仕上がっていた。

(次回からはライバルたちのマシンを解説します。お楽しみに!)

『あいつとララバイ』完結30周年記念企画
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