かねてから積載しやすかったWシリーズ。最新の新型「W800」はどうか?
カワサキの「W」は歴代のモデルを見ても、積載性が非常に高いシリーズとしてツーリングライダーに好評です。北海道でもよくWを見かけます。
近年、荷掛箇所がおざなりになる傾向が強い中、令和生まれの新型W800もとっても優秀でした。
付属ベルトが備わったバイク用のバッグでは、あまりにもパッキングが簡単すぎるので、今回はストレッチコードとロックストラップを使った積載方法をご紹介します。
これらの積載方法は、リアシートに乗せられるサイズのバッグならだいたい実践できますので、荷物の積み方が分からないという方はぜひ愛車で応用してみてください。
ストレッチコードでバッグを積んでみた!
まずはストレッチコード。ホームセンターなどに売っている両端がフック形状になったゴムコードです。バンジーコードと呼んでいる方もいらっしゃるでしょう。
ストレッチコードを選ぶ際は、直径8mm以上のしっかりとしたものがおすすめ。僕は直径10mmで長さは60~90cmのものを使っています。
値段はホームセンターで2本セットで500円程度でした。登山用品店などでも1,000円以下で手に入るはずです。
さて、ストレッチコードを使うには「とっかかり」が必要となります。
W800は荷掛箇所が豊富なため、何も悩まず使うことができました。このリアシート下部をご覧ください!
ツーリングライダーなら分かっていただけると思います。この昔ながらの荷掛箇所がどんだけ役に立つことか。
特に前方の鍵型の形状のフック、これだけでカワサキの方々は「分かっているなあ」と思うわけです。
今回は約30Lのバッグを積んでいます。
ストレッチコードを使う際は、バッテンと平行にかかるようにするとバチっと固定できます。これ、ツーリングマガジン『アウトライダー』が長年に渡り提唱してきた「クロス&パラレル」という方式です。
ロックストラップでバッグを積んでみた!
ロックストラップとは、米軍の採用歴を持つ、タイダウンベルト。僕はストレッチコードばかり使っていましたが、最近あまりの楽さにロックストラップの使用頻度が高くなっています。
お値段はベルトの太さにより異なります。使っているのはストラップ幅25mmのモーターサイクル用モデル。2本セットで税別2,300円です。
ロックストラップの場合は2本あれば50Lくらいまでのバッグをリアシートに安心して固定できます。
何が楽かって、一度設置したら、あとはバックルの留め外しだけでパッキングができてしまうこと。ストレッチコードと比べるとパッキングの時間が大幅に短縮できるはずです。
また締める圧を調整できるのも美点。ストレッチコードだとついつい強く抑えがちですが、適度な圧が加えられて、パッキングした状態の見た目もいいですね。
ここでW800のグラブバーが役立ちました。ここを使って携帯電話のストラップの要領でくるんとベルトを固定すれば後部は完成。
前部もあらゆるところからストラップを引けるので悩み不要です。
W800と帆布のバッグの相性の良さは異常!
トラディショナルなバイクには、トラディショナルなバッグが似合うもの。そこで昔ながらの帆布のバッグも積んでみました。
どうですか? 積み終えてバイクを見たとき「W800は本当に荷物がよく似合うバイクだなあ」と思いました。荷物が似合うバイクは、すなわち旅で映えるバイクともいえるでしょう。
令和生まれのバイクなのに、昭和のようなスタイリングです。
今回はちょこっと都内を散歩しただけでしたが、このスタイルで走っているだけでなんだか旅をしている気分に浸れました。
結論、W800の積載性能は超優秀!
オーソドックスなシートに、優秀な荷掛箇所。個人的に積載性に関して文句のつけようがありません。ものによってはリアキャリアを標準搭載するアドベンチャーモデル以上ともいえそうです。
また、W800に限ったことだけでなく、W800ストリートとW800カフェもほぼ同様に荷物を積みやすいモデルとなっています。
この企画【積載インプレ】第一回はあまりにも簡単なW800からお届けしましたが、今後は積み荷に困るフルカウルスポーツなどの積載方法も紹介していきます!