イギリスが誇るスーパーカーメーカー、アストンマーティンが、これまたイギリスの至宝であるブラフシューペリアとコラボして製造、販売するハンドメイドマシンなのだ!
限定生産100台のサーキット専用モデル
アストンマーティンと言えば、イギリスを代表するスーパーカー。
映画「007」シリーズの主人公、ジェームズ・ボンドが駆る愛車としてもおなじみだ。
そんなアストンマーティンがなんとバイクを製作、100台限定で発売するというニュースが発表され、EICMAにもその実車が登場した。

このプロジェクトは、同じくイギリスを代表する名門バイクブランド、ブラフシューペリアとのコラボレーションによるもの。
アストンマーティンが創業160年、ブラフシューペリアは創業100周年という、偉大なる老舗同士の夢の競演なのだ。
バイクの車名は「AMB001」。
アストンマーティンとブラフシューペリア、両社の頭文字をあしらったもの。
流面形の独特なスタイリングとカラーリングは、アストンマーティンのレーシングマシンにインスパイアされたものだ。
アストンマーティンの名に見合った最上級の造り!
アストンマーティンがプロデュースする初のバイクとあって、AMB001は非常にユニークなスタイリングと、最先端のメカニズムが組み合わされている。
スターリンググリーンという、独特な色合いのボディカラーに蛍光イエローのアクセントをあしらったグラフィックは、アストンマーティンのレーシングマシンにも用いられているもの。
独特なデザインのボディは、サイドストレーキなど、空力パーツを備えているのも特徴だ。
エンジンは水冷Vツインターボで180HPを発揮。カーボンとアルミで構成される車体は乾燥で180㎏とされ、アストンマーティンの名にふさわしいパフォーマンスを実現する。

生産はフランス・トゥールーズにあるブラフシューペリアの工場で行われ、価格は10万8000ユーロ(約1300万円)とアナウンスされている。
DETAILS

まるでレーシングカーのような、カーボンストレーキ付きのフロントカウル。アストンのエンブレムは9ミクロンのステンレスで切り出されたものをノーズに張り付けている。

フロントサスはダブルウィッシュボーンを採用するものと思われる。ブラックに塗装されているフォーク代わりのホイールキャリアはアルミビレット。

美しいフィンの刻まれたエアクリーナーカバーが印象的。カーボン製のアンダーカウルの下部にはサイレンサー出口がつながり、一体化されている。
タン革のシートはハンドメイドのオックスフォードレザーを使用。アストンマーティンらしい、まるでスーパーカーのレザーバケットシートのようなデザインだ。

フロントカウルからタンク、サイドにかけての流れるようなラインが非常に個性的。グリップはシート同様にブラウンのレザーをあしらったもの。

リアサスペンションはリンク式。スイングアームにショックユニットをマウントする、ユニットプロリンクに似た構成となっているのにも注目だ。

997㏄のDOHC・Vツインエンジンにはインタークーラー付きターボユニットが組み合わされ、パワーは180HPと発表されている。エキパイは高価なインコネル製。

独特な形状のハンドルはトップブリッジとセパハンをつなげたもの。メーターは備えず、代わりに専用アプリでコネクトしたスマートフォンをマウントして使用する。

使用されている素材がよく分かるから、という理由で、会場には未塗装のプロトタイプ車も登場。カーボンのボディワークに、アルミビレットやチタンを用いた各部パーツの構成は、まさしく贅の限りを尽くしたもの。
レポート:月刊オートバイ編集部