17インチにも18インチにも適合を増やして対応する
CB900Fを1062化し、プロダクションレース用に各部を強化した上位版CB。それがホンダCB1100Rだ。
生産数もそう多くないことや各部仕様の希少さからCB-Fファンには憧れである一方、今や高嶺の花ともなった車両でもある。
この車両はそんなCB1100R……ではなく、現代の空冷CBであるCB1100(SC65)シリーズを往時のCB1100Rに近づけたカスタム車。
ドレミコレクションによる“CB1100 type-R”のコンプリートである。そして写真は’18年に発売された前後17インチ版=CB1100RSへの装着例。17インチ車だとアッパーカウル/ヘッドライトガーニッシュ(ライト外周部)/テールカウル/シングルシートカバー(写真では非装着)/アルミタンクがセットになってペイントベースで49万3000円(税別、以下同)。塗装済みで69万8000円。
18インチ車だとアンダーカウルも加わって49万8000/74万8000円。SC65の18インチ版だと2010年から展開しているから初期モデルなら既に10年近くが経ち、ベースとして使える車両が50~60万円。
旧車ほどの内部劣化はないとしてこれに前掲のキット代を足して100万円少しで往年のスタイルを楽しんでもらえればという部分もある。
「CB1100も年式ごとに微妙な違いがあって、それを見つけてキットに反映するのが大変でした。当初ホンダをやろうとは考えてなかったんですが、熱意ある方たちの助けもあってアルミタンクも作れたし、ミラーもCB1100R純正に使えるリプロパーツとして出したら反響も大きかったんですよ」(ドレミコレクション代表・武さん)
カワサキ・ゼファーシリーズの現役時代、2000年代の中盤にはそれをZ系ルックにする外装キットを製作・販売、同社では「コスプレ」というこの路線は、今に至るネオクラシック隆盛へのきっかけを作ったとも言える。
乗ればCB-F/Rを17インチ化したらこうなるという印象も楽しめるこの外装キットは、単にコスプレと言い切ってしまうのがもったいないほどでもある。