※この記事は月刊オートバイ2018年10月号(別冊付録 RIDE)で掲載したものを加筆修正しております。
想いは霧までも晴らしていく
白石市の神明社で、神職の佐藤さんと無事に再会を果たしました。
この日の天気は雨。予報も一日中雨です。しかし、神明社に到着してしばらくすると、幸運にも雨は次第に上がっていきました。
佐藤さんは、お忙しい社務の間を縫って刈田嶺神社まで先導してくださることに。ライディングウェアに着替えられ、愛車に火を入れます。
神職は参拝者への対応はもちろん、参拝者の有無に関わらず朝夕の祀りごとがあります。そのほか地域の方々との関わり合いなど、多忙を極めます。そう、決まった休みは無いのです。
なので、バイクに乗れる時間は、ほとんど無く、1泊2日以上の旅など、なかなか行くことができないそうです。
こういう神職の方々が休みなく神社を守ってくださるので、僕らが神社を巡る事ができるんですね。
「神明社」禰宜(ねぎ)佐藤文比古さん
カワサキNinja1000に乗る「神明社」神職の佐藤文比古さん。神管袴からライディングウェアに着替えて、白石市周辺を案内してくださいました。
奇跡的に上がった雨の間を見て、二人で疾走り出します。
ナビではなく地元の人に先導してもらって疾走る道は、1度通った道でも違って見えますね。行き先を任せているので、景色を見る余裕が生まれるからなんでしょう。
まず到着したのが、遠刈田温泉にある刈田嶺神社の里宮です。蔵王の山へ登る前に、こちらにも参拝させていただきます。

刈田嶺神社(里宮)
宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉仲町1


しかし、また雨が…。しばらく待ったのですが、ここで時間切れ。多忙のため、佐藤さんは白石市へ戻られることに。次にまた再会出来ることを願い、お見送りしました。
僕は諦めきれず、里宮に残り、もう少し天気の回復を待つことに。すると1時間程すると、再び雨が上がってきたのです。そして、奥宮へ登ることを決めました。
蔵王エコーライン、蔵王ハイライン(有料)の先にたどり着いた山頂付近のレストハウス。しかし、ここ山頂付近は濃い霧のなか。全く何も見えない状態です。
ここからは徒歩。更に100m程行った所に、やっと奥宮が霧の中に見えてきました。遂にたどり着きました、念願の奥宮参拝です。

レストハウスから更に100m歩くと、山頂へたどり着きます。奥宮は、その山頂に鎮座しています。
頂上は、強い霧雨。立っているだけで、霧で濡れるほどでしたが、それでも無事に、限られた期間ここでしか受けられない御朱印をいただけました!
気付けば霧が晴れていき、雄大な景色が姿を現しました。時間や距離を越えた「何か」が、繋がったような気がしました。

刈田嶺神社(里宮)
宮城県刈田郡蔵王町

蔵王連峰の宮城県側、刈田岳の山頂に鎮座しています。夏季の間、御神体が里宮からこちらへ移られているそうです。山頂付近への道路も、この期間中しか通行出来ません。タイミングが許せば、ぜひ参拝していただきたい神社です。

こちらで頒布されているオリジナル御朱印帳は2種類。迷いに迷い、表紙が冬季の景色の方を受けました。
辿り着いた者を受け入れる特別な場所

この時期にここでしか受けられない御朱印。しかも、ここの標高は1758m! 疲れや不満が、一気に吹き飛びます。
山岳信仰の場から神社になり、現在は水の神様が祀られています。
今回に限っては、まさに登頂し参拝出来た事こそが、ご利益でしょう。
あなたが無事にたどり着き、参拝し、御釜を見られることを心から願っています!
夏季の頂上でしか受けられない御朱印
里宮では通年で御朱印を受けられますが、刈田岳山頂の奥宮で御朱印が受けられるのは夏季のみです。
蔵王大権現とは旧称で、時代や信仰のカタチが変わっても、地元の人たちに歴史を大切にされている事がわかります。

天候の条件が揃うと、その姿を現わす御釜。雄大なその景色は、遠近感を失ってしまうほどです。淡い緑の水面が、いっそう幻想的でした。最初は全く見えなかったのですが、奥宮を参拝した直後に霧が晴れ、幸運にも見る事が出来ました。その後はまた霧に隠れ、再び見える事はありませんでした。