PHOTO:柴田直行 TEXT:月刊オートバイ編集部
新型アフリカツインシリーズのメカニズムに迫る!

排気量アップ、軽量なフレームの導入、電子制御系のアップデートと、新型アフリカツインはまさに全身進化と呼ぶにふさわしい充実ぶり。
まずはその詳細を、パートごとにじっくり見てみよう。
エンジン
「もうひと伸び」を求めた1082cc

これはDCTタイプの内部カット。いまやDCTはオーナーの約50%が選ぶ人気グレードだ。
既存ユーザーの要望である「高速域でパワーがもう少し欲しい」という声に応えて、新型は排気量を拡大、1082㏄とした。エンジンの大型化と重量増を嫌ってストロークをアップ、7%のパワーアップと全域にわたるトルク向上を果たしながら、クランク形状の見直しやセラシギアの廃止などで軽量化にもつとめている。

上が先代、下が新型。サイレンサー内部に排気バルブを設けてパワーの向上と心地よいサウンドを両立。

キャタライザーはエキパイ集合部の後ろに前後2段重ねで装着して小型化を達成している。エキパイレイアウトも見直された。
電子制御
最新の水準にアップデート
新型アフリカツインのハイライトの一つが電子制御デバイス関連の充実。他社のアドベンチャーモデルが続々と進化していく中、ホンダも負けじと最新テクノロジーを導入。
6つのライディングモードやウイリーコントロール、スリップコントロールも採用され、アドベンチャースポーツには電子制御サス採用グレードの「ES」も設定された。

ヨー、ピッチ、ロールを検知するIMUを搭載。これにより各種制御が緻密になった。

ESではショーワの電子制御サス「EERA」を採用。路面追従性と走破性を高めている。

要望の多かったクルーズコントロールも今回から採用。電制スロットルの恩恵だ。

不要なウイリーは制御しつつ、オフロードでは操作の邪魔をしない絶妙なセッティング。

従来からの装備だが、スリップコントロールは各段階の制御幅を広げて利便性を高めた。
フレーム
軽さとスリムさにこだわった
排気量アップは得てして車重の拡大へと直結する。オフロードでの走破性を重視するアフリカツインはこれをとことん嫌い、他のパートの軽量化を図って対処している。
フレームもそんなパートのひとつ。アルミサブフレームの採用などで、剛性を最適化しながらトータルで1.8㎏の軽量化を達成している。

整備性を考慮して、今回からフレームはCRF450と同じく前後別体式になった。

赤い部分が新型。メインパイプ形状を見直して剛性バランスを最適化している。
メーター
多彩な機能を表示する大型TFT
メーターは6.5のTFTタッチパネル。ライディングモードだけで6種類、セッティングの段数も考えると情報量が膨大になるため、表示方法や操作方法が入念に工夫されている。
表示形式はゴールド、シルバー、ブロンズの3種類が用意され、ブロンズが最も表示のシンプルなモード。

これはゴールド。すべての数値情報を均一に表示する、情報量の多いモードとなっている。

これはゴールドモードの別画面。セッティングの際はタッチパネルなので直観的に触って操作できる。

これはシルバー表示。速度計をメインに、半円状のグラフでタコメーターを表示。

これはブロンズモード。SSのような、シンプルで見やすい表示モードとなっている。
ライト
初のコーナリングランプ

夜間のツーリング時、見通しの悪いコーナーなどでの安全性を高めるため、車体のバンク角に応じて点灯するLEDコーナリングランプを採用。

曲がる方向を明るく照らしてくれる、ロングツアラーにはありがたいアイテムだ。
足まわり
新形状スイングアームも採用

CRF450Rと同じ、アルミ製の高剛性スイングアームを採用、単体で500g軽量化。
国内仕様の標準となるサスペンション仕様はフロントが185㎜のストローク、リアがアクスルトラベル180㎜で、最低地上高は210㎜。これは先代で言うところのローダウン仕様に相当する。

フロントフォークはフルアジャスタブル。撮影車の装着タイヤはブリヂストンのAX41。
リアショックはユニットをセンター配置に変更、フレームとの締結部にはピロボールを採用するなど、贅沢な仕様として作動性を重視している。

足回りの仕上げはスタンダードがブラック、ASはシルバー仕上げとなる。
PHOTO:柴田直行 TEXT:月刊オートバイ編集部