語り:伊藤真一/まとめ:宮﨑健太郎/写真:松川忍/モデル:大関さおり
コストの問題やそれぞれの外観の好みもあるが、市街地を走る原付クラスこそ、ABS付を積極的に選びたい。
今回はホンダの原付二種モデルを2台乗り比べましたが、このクラスのモデルのブレーキについて、ちょっといろいろ考えさせられる試乗にもなりました。
クロスカブは前後ドラムブレーキを採用していますが、フロントブレーキはちょっと効きが弱くて、リア側は良く効くな、という印象でした。フロントブレーキ側はパニック時には制動力が足りないのでは、という気もしましたが、だからと言ってディスクブレーキにすると、コストアップで販売価格も上がってしまうでしょう。外観とかの理由で、ディスクよりもドラムの方が好きという方もいますし…。
一方モンキー125はディスクを前後に採用してますが、ABSなしのスタンダードと今回試乗したABS付きでは約4万円の価格差があります。昔の12インチミニバイクのNSR50/80とかは乗車位置がモンキー125よりも低く、ステアリングヘッドパイプ位置とハンドル位置も低かったので、急ブレーキをかけてもジャックナイフ状態になりにくかったですが、モンキー125の場合は乗り手の重心が高いです。
ブレーキの効力自体は排気量の大きいスポーツバイクほど強くはないので、急制動でジャックナイフから前転…、まではいかないと思いますけど、自分が選ぶならば安全第一でABS付きを購入するでしょうね。
先ほどもコストアップの話をしましたが、排気量の大きいスポーツバイクよりも幅広い層の人が乗り、交通量の多い市街地を走る機会が多い原付クラスこそ、ABSを普及させるのが大事なのかなとも思いました。まぁ贅沢を言ったらキリがありませんが…。
クロスカブとモンキー125のどちらかを選ぶとなると、価格差のことを考慮しなくても良いのであれば、やっぱりスポーツ性の高いモンキー125ですね。ただカラーバリエーションがどれも明るい若者向けの色なので、自分のようなオジサンも気恥ずかしくないシックな色が欲しいです(苦笑)。
2019年の東京モーターショーで展示していた「CB1000Rカスタマイズコンセプト」みたいな、ブラックアウト仕様とかがあると良いですね。フォークオイルを変えて、ちょっとフロントサスペンションのセッティングを変えるくらいで、あとはカスタムはしなくても良いかな、と思いました。もしクロスカブを自分で買うとしたら、アウトドアっぽいイメージが強いグリーンを選ぶかな?
でもモンキーは自分が所有するというより、娘に小型自動二輪免許取らせて乗せたいな、と思いますね。ちゃんとマニュアル変速だし、バイクの楽しさを娘に知ってもらうにはとても良い1台なので……あと保険がクルマのファミリーバイク特約を使えるのも、お財布的にいいなと思いました(笑)。
【モンキー125とクロスカブ110のライディングポジション]
大柄な伊藤さんでもライポジに余裕あるモンキー125!
一見すると、小径タイヤのモンキー125の方がコンパクトさゆえに窮屈なのかと思いきや、「自分の体格では、クロスカブ110の方はシートの後端に座っても、ハンドルを持つ手と膝の距離が近くて、もっと後ろの方に座りたく感じてしまいましたね」。
一方モンキー125については、「自然なライディングポジションで、不満を全く憶えませんでした」と伊藤さんは高く評価。なおモンキーは1人乗り仕様ですが、クロスカブはタンデムステップがあり、オプションシートを装着すれば、2人乗りが可能です。
語り:伊藤真一/まとめ:宮﨑健太郎/写真:松川忍/モデル:大関さおり
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