旅に特化した仕様と機能、「完全防水」好きは見逃せませんよ!
さまざまな防水アイテムを使い続けて約10年、「防水バッグ」と聞くとつい反応してしまうwebオートバイ編集部員・西野です。先日は音が似ていた「糖質ぱっくん」なるものにもピクッとしました。いま思うとそんなに似てないか。

いろいろな防水バッグを使う中で、特に気に入っていたのがドイツのバッグブランド「ORTLIEB」(オルトリーブ)の製品です。
オルトリーブのバッグはとにかくクオリティが高くて丈夫。だからいまでも大きなバッグから小さなショルダーバッグまで愛用しています。
主にツーリングで活躍しているのは、バイク用として分厚い生地で作られた「モトラックパック」(Mサイズ)。5年以上使っていますが、新品と遜色ありません。

オルトリーブ「モトラックパック」
ただ、廃版になっちゃったんですよ。もっと大きいのや小さいのも買っておけばよかったぁ……と思っていたら、「これは!」と思う製品に出会いました。
TTPLの「touring」シリーズです。前々から存在は知っていたのですが、つい最近リニューアルしました。そのニューモデルにたまらなくかっこいい! 容量別に3種類、25L・40L・60Lがラインナップされています。

TTPL「touring25」/サイズ:42×25×25cm/税別11,490円
ttploffice.com
TTPL「touring40」/サイズ:47×32×32cm/税別13,090円
ttploffice.com
TTPL「touring60」/サイズ:62×32×32cm/税別18,490円
ttploffice.comじつはこの製品はwebオートバイ編集部があるモーターマガジン社のショッピングサイトでも販売中。販売するにあたり、「TTPLさんの新製品届いたよー」と通販担当者に見せてもらったのが出会ったきっかけ。
「なんだよ宣伝かよ」と思われたでしょう。間違いありません、たしかに宣伝の要素もあります。ただ、僕が即買いしてしまったこのバッグをじっくり見てほしいんです(よりいっそうタチの悪い自慢です)。
まず、「かっこいい!」と思ったのには理由があります。ラインナップされているカラーは、それぞれ4色。
下の写真の中で明らかに質感がちがうものがひとつだけあります。そのひとつに一目惚れしました。

手前からマットカーキ、マットグレー、マットブルー、マットブラック。
ttploffice.com答えは「マットグレー」です!!
これだけは、まるで防水バッグっぽくないんですよ。
まるでコットンのような見た目。ずっとこの質感の防水バッグを探していました。


僕が購入したのはTTPL「touring25」(マットグレー)。す、すいません、社割で少しだけ安くしてもらいました。
mm-style.jpすでにあらゆるメーカーから防水バッグっぽくない防水バッグは販売されています。ただ、そのほとんどが一枚布ではないんです。
つまり防水生地をインサートしているわけで、見た目よりモノが入らなかったり、空なのに重たかったり、濡れたときに外側の生地を乾かすのが大変だったりします。その際、生乾きになって臭くなる可能性もありますしね。

TTPL「touring25」(マットグレー)の内部。
その点、TTPL「touring」シリーズは一枚布。熱溶着でしっかりとつなぎ目を貼り合わせていて、防水性は完璧。
メイン気室の開閉はロールクロージャー式なので、オルトリーブと同じく完全防水と言って差し支えないでしょう。

メイン気室はくるくるっと回してバックルでパチンととめるロールクロージャー式。
しかも、バイクに取り付けるベルトも同梱されています。



バッグを外した後に留めておくこともできます。
TTPLは日本のブランドで、バイクに適した防水バッグを開発し続ける専門メーカーです。だから、ツーリングでの使い勝手も抜群。

たとえば、バッグの中には着脱可能な底板が標準装備されています。これがあるとないでは積載時の安定感がまるでちがうんです。

そして、これですよ。外側に付いているポーチ。こちらもセットになっています。

1気室しかない防水バッグを使ったことがある人なら分かるはず。ちょっとしたものを取り出したいだけなのに、パッキングを全部解かなきゃならない、あのもどかしさ!
このポーチは丸っきり非防水。素材にターポリンも使っていなければ、止水ファスナーも採用されていません。ここが逆に「さすが」と思ったポイント。中途半端な「防滴」ほど、やっかいなものはないと僕は思っています。
防滴系のバッグは「このくらいなら濡れないだろ」と通り雨をそのまま突っ走ると、意外とあっという間に、中までビショビショになることがあります。
長旅の途中だと、けっこう悲惨ですよ。着替えとか寝袋とか電子機器が濡れたら泣きたくなります。非防水と分かっていれば、そんなことにはならなかったわけですから。

だからこのポーチにはあらかじめ濡れてしまってもいいものしか入れません。それでいてツーリング中に使う頻度が高いもの。

たとえば、キャンプツーリングなら僕はマルチツールを入れています。
あとは飲み物とかタオルとか。モバイルバッテリーやコンパクトカメラも入れたくなりますが、悲劇を避けるためそこは我慢です。

最近よく見る600mlのペットボトルもすっぽり!
ちなみにこのポーチは取り外すことも可能。別売のストラップやお手持ちの適当なベルトを取り付ければ流行りのサコッシュ的な使い方も。

オプションの「Topcase strap」は税別580円。
ttploffice.comさらに反対側にはキャンプ用のマットなどを留めるのに便利なベルトを完備。そして背負うことだってできるんです! バイクに乗るときはたいていリアシートやキャリアに積載していますが、徒歩のときにありがたい。


あまりにも便利すぎて、最近はこればかり使っています。ちなみに僕はクルマや電車での旅行にも活用中。汎用性の高さも加わり、コスパはかなり良好だと思いました。
ただやはり、個人的に最大のお気に入りポイントは、マットグレーの質感から生まれる「さりげなさ」。

防水のように見えないのに完全防水って、不良のように見えるけど実はめちゃくちゃいい人だったとか、アホっぽく見えるのに実はものすごく将棋が強かったとか、そんな魅力があるじゃないですか。
すでにいろいろなバイクに積載してきましたが、なかなかどうして、どのバイクに積んでもけっこう様になる!

ホンダ・ADV150にTTPL「touring25」を積載。シンデレラ・フィットといえるほど、ピタッと装着できました。ADV150の場合、グラブバーと取り付けベルトの相性がよく、まるでシートの上に置いているようにしか見えないのも美点。

ホンダ・レブル250にTTPL「touring25」を積載。※このとき付属のベルトではなくストレッチコードを使用。工夫をすれば付属のベルトでも固定できます。そもそもレブルの場合はストレッチコードでも工夫が必要です。

スズキ・ジクサー150にTTPL「touring25」を積載。※このときは付属のベルトでなくロックストラップを使用。付属のベルトでも同じように固定できます。
僕は使用頻度が高そうな25Lを選びましたが、普通のキャンプツーリングなら60Lがいいでしょうし、宿に泊まる2泊3日程度の旅で使うなら40Lだと安心です。

ADV150ではシート下ラゲッジと、TTPL「touring25」ひとつでキャンプ道具が積めました。TTPL「touring25」には写真の荷物が余裕で入ります。これプラス、食材も入れていましたから。
いまは次の泊まりがけツーリングに向けて、40Lもしくは60Lを追加購入するか検討中。その際、カラーをどの色にするかも悩ましい。

左:touring25(42×25×25cm)、中:touring40(47×32×32cm),、右:touring60(62×32×32cm)
このグレーは大好きだけど、同じ色だと飽きるかなあ。ブルーもカーキもいい色味だし、無難にブラックもいい……。うーん、もうちょい考えよ。(60Lは現在マットグレー以外完売しています)。
使い勝手や防水性能に関しては文句なく太鼓判。いまバイク用のバッグを探していて、もしスタイリングが気に入れば、ぜひおすすめしたい逸品です!
まとめ:西野鉄兵
