しかしながら、試算できるのはあくまで大まかな補償内容だったり、メルマガが届くようになったりと、使う前に留意しておきたい事項があることも事実だ。
今回はバイクの一括見積もりサービスのメリットやデメリット、そして活用方法について詳しく解説しよう。
文:伊藤フミヒト(自動車保険の窓口)/※写真はイメージ
バイク保険の一括見積もりを使うメリット
バイク保険の検討段階で一括見積もりを使うメリットは大きく以下の2つだ。
・一度にまとめてバイク保険の見積もりがとれる
・保険料の比較が簡単にできる
一度にまとめてバイク保険の見積もりがとれる
まず大きなメリットは、一度にまとめてバイク保険の見積もりがとれるので「手間がない」ということだろう。
代理店で見積もりを取る場合は店舗側で相見積もりを取ってくれるが、自分でネットから見積もりをとるとなるとそうもいかない。一社一社の公式ページで見積もりをとるのはなかなかの手間だ。
一方、一括見積もりを使えばたった1回の入力で複数社の見積もりをとれる。これは一括見積もりの大きなメリットだろう。
保険料の比較が簡単にできる
さらに、一括見積もりを使うと保険料の比較も簡単にできる。
例えば、インズウェブの一括見積もりサービスでは「リアルタイム見積もり試算結果」を用意しており、1ページ内で各社の保険料の比較が可能。どこが保険料が安いのか、把握がとても簡単だ。
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一括見積もりの便利な活用法
一括見積もりには便利な活用法もある。「ネット通販型バイク保険の見積もりをとれること」、そして「今の保険料の妥当性を確かめられること」だ。
ネット通販型バイク保険の保険料を調べてみる
通常、バイクショップや保険ショップのような代理店で扱われるバイク保険は「代理店型バイク保険」と呼ばれるものだ。東京海上日動、損保ジャパン、三井住友海上、あいおいニッセイ同和。このあたりがメジャーだろうか。
一方、ネット通販型バイク保険はネットからの加入が基本となるため、基本的には代理店での取り扱いは少ない。見積もりを取ってもらった経験がない人も多いだろう。アクサダイレクト、チューリッヒ、三井ダイレクト。このあたりがネット通販型バイク保険となる。
「ネット通販型のバイク保険は安い」と言われるが、実際その通りである。代理店型バイク保険と比べると概ね割安な傾向だ。「事故を起こさなければどうせ掛け捨てになるんだから、できるだけ安いほうがいい」、そんな方はネット通販型のバイク保険が向いているかもしれない。または、そもそもバイクに乗る頻度が少なく、できるだけ保険料を抑えたい、という方も同様だ。
ネット通販型に興味はあったものの、今まで見積もりをとったことがない。そんな方は一度一括見積もりを使ってネット通販型の保険料を見てみるといいだろう。どれぐらい保険料が安くなるのか、一度確かめてみてほしい。
(関連記事)安いバイク保険(ネット保険)は本当に危ないのか? 補償範囲・ロードサービス・事故対応を徹底解説
今の保険料の妥当性を確かめる
今の自分の保険料が高いのか安いのか、妥当性を確かめられることも一括見積もりを使うメリットだ。
長年同じバイク保険を使っていると、今使っている保険と他社の保険料を見比べなくなる方も多いだろう。
バイク保険は、年齢や車種など、様々な条件によってどこが安いかは変動する。10年前はA社が安かったけど、今となったらB社のほうが安い。そんなことも当たり前のように起こるのだ。
もし同じ条件で今より安い保険が見つかるのなら、そろそろ乗り換えを検討してもいいのかもしれない。一括見積もりを使って、久しぶりに保険料の見直しを行ってみてはいかがだろうか。
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意外な落とし穴?一括見積もりを使う際の注意点
次はバイク保険の一括見積もりサービスを利用するにあたっての注意点を紹介したい。
具体的に言うと以下3つは留意しておくべきだろう。
・必ずしも全社の見積もりがとれるわけではない
・設定できる条件はあくまで大まかなもの
・営業メールが大量に届く
必ずしも全社の見積もりが出るわけではない
例えばインズウェブの場合「最大8社の見積もり可能!」と謳っているが、実際に見積もりをとれるのは3〜5社ぐらいであることが多い。入力した条件によって見積もりをとれる会社は変わってくるのだ。
一括見積もり利用者の口コミをみても「見積もりをとれた会社が思ったより少なかった」という声がチラホラ見受けられる。必ずしも全社の見積もりがとれるわけではない、とうことは心に留めておいてほしい。
設定できる条件はあくまでも大まかなもの
一括見積もりだけあって、細かな設定は不可だ。例えば特約(オプション)部分の細かい設定はできない。基本的には基本補償(対人・対物・人身傷害・搭乗者傷害)の設定の中で見積もりをとることになることを覚えておこう。
メルマガが届くようになる
ここが一番嫌がる方が多いかもしれない。インズウェブの場合はメールアドレスに試算結果が届くシステムを採用しているため、メールアドレスの入力が必須で求められる。すると試算結果だけでなく、満期まで(正確には満期をちょっと過ぎたあたりまでだが)メルマガが届くようになる。もちろん加入を勧める営業メールだ。おそらくこの部分が最大のネックになる方は多いだろう。
営業メールが気になる方は設定するメールアドレスはプライベート用でなくメルマガ受信用にするなど、各自で工夫と対策を行ってほしい。
サービス利用後に電話勧誘はあるのか?
一括見積もりというと、サービス利用直後に電話営業がかかってくるイメージがあるかもしれないが、インズウェブの場合は電話はないので安心していただきたい(少なくとも筆者の場合はかかってきたことがない)。
営業電話が嫌で一括見積もりが気乗りしなかった方も、一度試してみてはいかがだろうか。
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まとめ
・バイク保険一括見積もりサービスのメリットは、一度にまとめてバイク保険の見積もりがとれること、保険料の比較が簡単にできること。
・「ネット通販型バイク保険の見積もりをとってみる」「今の保険料の妥当性を確かめてみる」といった活用法もある。
・デメリットは、必ずしも全社の見積もりがとれるわけではないこと、設定できる条件はあくまで大まかなものであること、営業メールが大量に届くこと、が挙げられる。
・一括見積もりと聞くと電話勧誘のイメージが強いが、電話がかかってくることはほとんどない(少なくとも筆者は未確認)。
ネット通販型バイク保険の保険料が見積もれること、そして今の保険料の妥当性が確かめられること、という2つが、個人的には価値として大きく感じる。ネット通販型を紹介している代理店はそう多くはないので、今まで代理店型しか見積もりをとった経験がない方は、これを機に一度見積もりをとってみてはいかがだろうか。
そして保険料の妥当性を確かめられることも大きなメリットだろう。バイク保険は年齢や車種によって保険料は変わる。今となっては昔加入した保険よりお得な保険があるかもしれない。
久しぶりに保険料を試算して、今の保険料が満足できるものなのかどうか確かめてみよう。もし同じ条件で安い保険があるようなら、そろそろ乗り換えを検討していい時期なのかもしれない。
文:伊藤フミヒト(自動車保険の窓口)/※写真はイメージ
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【profile】伊藤フミヒト
ウェブサイト『自動車保険の窓口』代表。交通事故専門の弁護士30人以上への取材経験を持ち、交通事故の賠償問題に精通。賠償金増額の仕組み、また後遺障害等級認定の裏事情を深く知る。