超絶パワーにたっぷりの安定感を組み合わせた「Ninja H2 SX」シリーズ
世界の量産車で初めてスーパーチャージャーエンジンを採用したことで、カワサキ「ニンジャ H2」は歴史的な1台になった。2015年にデビューしたニンジャH2は、公道走行不可のH2Rが最高出力320PSの超絶パワー、さらに唯一無二のド迫力スタイリングで、スーパースポーツなのかツアラーなのか、カテゴライズさえ不可能な大事件だった。
しかし、2018年にタイプ追加されたフルカウルモデル「ニンジャH2 SX」は、ハッキリとスポーツツーリングを見据えたパッケージだった(2020年現在は、上級機種のNinja H2 SX SEとSE+のみラインアップされている)。
H2のスーパーチャージドエンジンを、さらに常用回転域でマイルドに、それでいて高回転では引き続きケタ外れのハイパワーを発揮するセッティングとし、タンデムやパニアケースを装着しての荷物積載を考えて強度アップしたリアフレームを専用設計。相変わらず強烈なスーパーチャージドエンジンを、扱いやすく解き放つべく開発されたモンスターツアラーだ。
H2よりも高いハンドル、低いシート、前方にあるステップにウィンドプロテクションの高いカウルで、H2 SXのクルージングは最高に快適。しかし、6速100km/hにエンジン回転数は4000回転あたりで、ここからスーパーチャージャーが加給を始めるから、一定速度をキープしたいならばクルーズコントロールをONにした方がいい。
ハンドリングも、H2よりもホイールイベースを伸ばされたことで安定性が上がり、重心がやや高いことで動きはややクイック。ZX-14Rとニンジャ1000SXの中間を行く、それでいてエンジンが超絶馬力を絞り出す——そんなスポーツツアラーだ。
早く、快適に長距離を移動するスーパーチャージドモンスター。高速道路で、ミラーにH2らしき姿が映ったら、すぐに道を譲らなきゃ!
カワサキ Ninja H2 SX SEの主なスペックと価格
全長×全幅×全高:2,135×775×1,260mm
ホイールベース:1,480㎜
最低地上高:130㎜
シート高:820㎜
車両重量:260㎏
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量:998㏄
ボア×ストローク:76.0×55.0㎜
圧縮比:11.2
最高出力:147kW(200PS)/11,000rpm ラムエア加圧時:154kW(210PS)/11,000rpm
最大トルク:137N・m(14.0kgf・m)/9,500rpm
燃料タンク容量:19L
変速機形式:6速リターン
キャスター角:24.7゜
トレール量:103㎜
タイヤサイズ(前・後):120/70ZR17M/C (58W)・190/55ZR17M/C (75W)
ブレーキ形式(前・後):320mmダブルディスク・250mmシングルディスク
メーカー希望小売価格(消費税10%込):244万2,000円
カワサキ Ninja H2 SX SE+の主なスペックと価格
全長×全幅×全高:2,135×775×1,260mm
ホイールベース:1,480㎜
最低地上高:130㎜
シート高:820㎜
車両重量:262㎏
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量:998㏄
ボア×ストローク:76.0×55.0㎜
圧縮比:11.2
最高出力:147kW(200PS)/11,000rpm ラムエア加圧時:154kW(210PS)/11,000rpm
最大トルク:137N・m(14.0kgf・m)/9,500rpm
燃料タンク容量:19L
変速機形式:6速リターン
キャスター角:24.7゜
トレール量:103㎜
タイヤサイズ(前・後):120/70ZR17M/C (58W)・190/55ZR17M/C (75W)
ブレーキ形式(前・後):320mmダブルディスク・250mmシングルディスク
メーカー希望小売価格(消費税10%込):282万7,000円
まとめ:オートバイ編集部