開店以来ショップとともに歩みを続けるZ

1993年の開店から25年超。カワサキZ系を軸にしながら幅広くバイクの整備やカスタム、パーツの開発・販売を行ってきたアメリカンドリーム。この車両はその開店当時から付き合いがあるというお客さんのZの、最新の姿だ。

「オープンと同時に最初に買っていただいた車両で、それからずっとお付き合いが続いています。大きい入庫や仕様変更で今回が5回目。だいたいがリフレッシュも兼ねてとなるんですけど、毎回フルに手が入るような感じですよ」

こう言うのはアメリカンドリームの代表、松田さんだ。自身もZを始めとして手を入れてきて、サーキット走行会やツーリングで得てきたアイディアをチューニングやカスタムに生かしてきた。

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「このお客さんもそんなイベントにほとんど一緒にいらしてて、そこからの話を反映したり、仕様を考えたりしてます。何度かの入庫はそうしたものをフィードバック、つまりその都度ごとのお店というか私というかの考えを注ぎ込んでるという感じでしょうか」と松田さんは続ける。

最新の仕様変更は同店が得意とするカフェレーサーカウルキットの装着で、これに合わせて取り付けステー類をセットすべくフレームに追加工。YSSリヤショックも諸テストを行い、アメリカンドリームオリジナルのPRIDEチタン手曲げマフラーもカーボンサイレンサーの特注仕様とされた。

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その一方でエンジンはファリコンクランクにφ74mmワイセコピストン。ビッグバルブやヨシムラST-2カムなどを組んだ仕様だが、もう10年も維持しているという(つまり、保つエンジンとして使われ続けている)のも興味深い。

撮影時に開発中だった新作ステム(2020年春に発売)も、その時点でこの車両への装着は決まっていたとのこと。新しいステムのフィードバックも含めて、まだまだ先が楽しんでいけそうな、そんな1台なのだ。

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「お客さんの車両ですけど、ショップのデモ・コンプリート車的な役割も果たしてくれていると思います」と松田さんが言うZ1。新しくアメリカンドリームのカフェレーサーカウルキット(スモークタイプスクリーン)を装着。ステー類の絶妙なクリアランスも分かる。

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ミラーはマジカルレーシング製カーボンモノコックボディをカウルステーにマウントする。ハンドルはセパレートアップで、疲れない高さだ。

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シートも楽に乗れるポジション設定を追究したオリジナルとなっている。この車両は各部に現代的な要素も多く採り入れている。

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フレームはスイングアームピボット上部ほか各部を補強。エンジンはファリコンのZ1000Mk.Ⅱ用クランク/ワイセコφ74mm鍛造ピストン(1135cc)/ヨシムラST-2カム/ビッグバルブ等をセットする一方で10万km保っている。エンジンハンガーもアルミ削り出し品。

キャブレターはTMR-MJNで口径はあえてのφ36mm。かつてはφ38mmが下限でそれでも大きかったが、その後36が登場して好マッチングとなったという。

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フロントフォークはオーリンズφ[36→]43mmでホイールはMAGTAN JB3で、純正前後1.85-19/2.15-18から3.50-17/5.50-17サイズへと変更される。

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マフラーはアメリカンドリームオリジナルのフルチタン手曲げ“PRIDE”で、サイレンサーシェルは特注のカーボンを組み合わせた。

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リヤショックはYSSのSⅡシリーズ。ドライブチェーンはRKの530でスプロケットはX.A.M。アンダーカウルやリヤインナーカーボンフェンダー等も装備。

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ピボット上にはモナカ状補強も見える。ステップはベビーフェイス。クラッチ作動は油圧化される。スターターカバー等はカーボンに換装した。

取材協力:アメリカンドリーム

記事協力:ヘリテイジ&レジェンズ

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画像: handl-mag.com
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