元々の17インチを生かして快速化する

1979~1982年に市場展開したホンダCB750F(RC04)。その後継となったCBX750Fを元に、’91年に現れたホンダ空冷4気筒車がCB750(RC42。2007年まで生産)。それがこのカスタムのベースだ。

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「オーナーさんはCB-Fに乗りたいということだったんですが、小柄な方で車格にちょっと不安があった。でもRC42なら大丈夫ということで手を入れました。ただ、この車両用のアフターパーツはほとんど出てない。でもそこもオーナーさんがよく調べてて、相談しながら進めていったんです」

こう言うのは市本ホンダ/チームCB’sの市本さんだ。RC42のホイールは元々前後17インチだから、車体側では大きく手を入れるような箇所はほとんどなかった。よく見るとスイングアームは鉄の角型からアルミのリブ材構成品に変更されているが、これはオーナー調べによるヤマハFZS1000用を純正流用したもの。少し長めだったホイールベースがこれで適正化できた。

ほかにも足まわりでは、リヤがナイトロンショックを同店でスプリングを車体色に合わせた赤として、かつ全長を短くする。フロントはオーリンズRWUフォークに変えた上で突き出し(車体姿勢)調整。これらで足着き性もアップと、市本さんの長年のカスタム経験が各所に駆使されている。

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赤く仕上がった外装はかつてのCBX(1000)のイメージ、ヘッドライトもLED化した上でビキニカウルを追加。「オイルクーラーも今ウチで多い上出し式。昔から付けてた人もこのところ続々と上出しにしてるんだけど、付ける時やっといたらよかったのに(笑)って言ってるくらい」(市本さん)というクーラー追加やマフラー変更も行い、本来の乗りやすさにキビキビ感も加えている。

「RC42は元々教習車にもなってて凄く乗りやすかったから、そこを生かしました。この系統はCB750Fのように上の900とか1100がないから排気量を大きくはできないけれど、ナナハンが好きならこれで十分かも。あと女性とか小柄な方にも、RC42はお勧めです」と、市本さん。

この車両、次は今ノーマルのキャブあたりに手を付けようかとも考えているそうで、快速ナナハンとしての進化も興味深いところだ。

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ヘッドライトはLEDでビキニカウルを追加。ミラーはマジカルレーシング・カーボンボディで<フロントマスターシリンダーはブレンボ製RCSを装着する。

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ステムまわりはRC42のノーマルで、ハンドルはノーマルのバーに換えてセパレートタイプをトップブリッジ上にセットしてある。

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赤をベースとしてタンク上に太い黒ストライプ+金のピンストライプを配した外装は、往年の名車CBX(1000)のイメージで塗装。

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タックロールタイプのシートは足着き性にも配慮して内部形状や表皮を変更。車体側と合わせて扱いやすくなった。

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エンジンはCB750のノーマル。本文の通り、ラウンドオイルクーラーを上出しで追加している。スライダーとステップキット、フレームプラグはモリワキ製だ。

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CVタイプのVE66キャブレターは現状ノーマルだが、いずれ換装も考えているという。組み合わせるマフラーはK2-tec製。アンダーカウルも装着している。

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ノーマルでもスチール角タイプを使用するスイングアームだが、ここではFZS1000純正品を加工流用して装着してある。前後ホイールはアルミ鍛造のゲイルスピードType-Rで、3.50-17/6.00-17サイズとリヤを1インチ拡大。フロントフォークはオーリンズRWU(純正値:φ41→43mm)をサンクチュアリーE×Mモードで装着する。前後ブレーキはともにブレンボ製のブラックキャリパー(前4/後2ピストン)だ。

取材協力:市本ホンダ(Team CB's)

記事協力:ヘリテイジ&レジェンズ

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画像: handl-mag.com
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