ホンダ新型「CBR600RR」概要
実質フルモデルチェンジと言っていい大幅進化で登場
軽量コンパクトな「ジャストサイズのスーパースポーツ」として人気だったCBR600RR。2016年に惜しまれつつ国内仕様の生産を終了して以来、実に4年ぶりの復活を果たした。
プロダクションレースのベースモデルとしても人気なCBR600RRだが、高いポテンシャルを多くのライダーが日常でも楽しめるよう、従来型を大きくアップデート。最新テクノロジーをふんだんに盛り込んだ進化を遂げており、型式こそ従来型と同じ「PC40」ではあるが、実質フルモデルチェンジと言っていい、充実の進化を遂げての復活となった。
新型のテーマは「AWAKEN THE RACE」。先にフルモデルチェンジを果たした兄貴分のCBR1000RR‐R同様、レーシングスピリットを全面に押し出したコンセプトとなっている。
最新空力テクノロジーでパフォーマンスも向上!
4年ぶりに生まれ変わって再びやってきたCBR600RR。そのスタイリングは最新の「CBRトレンド」を盛り込んだもので、逆スラントノーズにセンターラムエア、つり上がったLEDヘッドライトが醸し出すフロントマスクの表情を見れば、誰もがCBR1000RR-RのDNAを強く感じるはずだ。
しかも、CBR1000RR-Rとは形状こそ異なるが、RC213Vの空力テクノロジーを投入した、ダウンフォースを発生するウイングレットを装備。このクラスとしては初となるこのウイングを見れば、ホンダの意気込みがいかほどか想像がつくだろう。
このほかにも、フロントカウルの曲面を大きなRとして防風性能を確保したり、ロアカウルの下端をリアタイヤ直前まで伸ばして整流効果を高めるなど、最新のエアマネジメントが取り入れられている。
4年ぶりの大幅進化でもはや別物のレベル!
新型CBR600RRは型式こそ同じだが、そのメカニズムはもはや別物。まずエンジンだが、カムシャフト、クランクシャフトの材質を変更して高回転化を図り、インレットポートの形状を変更。スロットルボア拡大、エキゾーストパイプ各部サイズの最適化も実施、スロットルバイワイヤも組み合わせ、121PSという歴代最強のパワーを実現している。もちろん、このスペックは600クラスのスーパースポーツで最強。また、これに合わせてアシストスリッパークラッチも新採用されている。
車体関係では、フロントのウイングレットだけでなく、スイングアームは板厚や内部構造を見直した事実上の新作だし、IMUも装備。電子制御デバイスも新採用し、パワーモード、トルクコントロール、ウイリーコントロール、エンジンブレーキコントロールも備えるなど、その違いは歴然だ。
▶▶▶【動画】伊藤真一さんの「CBR600RR」ファーストインプレッション