月刊『オートバイ』の恒例企画、その年の人気ナンバーワンバイクを読者投票で決める「ジャパン・バイク・オブ・ザ・イヤー」は、2020年で42回目を迎えました。今回はその中から原付一種「50ccクラス」でトップ10に輝いたバイクを紹介します!

第3位

ヤマハ イービーノ

メーカー希望小売価格(税込):24万900円

画像: 第3位

「充電させてもらえませんか」でも有名な電動バイク

100V電源で充電できる着脱式のリチウムイオンバッテリーを搭載し、5㎞圏内の移動を想定した電動版ビーノ。満充電での走行距離は29㎞とツーリング向きではないが、出会いを大切にしながら行く先々で充電させてもらう旅も面白い!? TV番組でのお茶の間人気も手伝って今年は3位と1ランクアップだ。2020年11月にシリーズ初の新色が発売される。

第2位

ホンダ スーパーカブ50

メーカー希望小売価格(税込):23万6500円

画像: ●空冷4ストOHC2バルブ単気筒●49㏄●3.7PS/7500rpm●0.39㎏-m/5500rpm●735㎜●96㎏●4.3L●60/100-17・60/100-17

●空冷4ストOHC2バルブ単気筒●49㏄●3.7PS/7500rpm●0.39㎏-m/5500rpm●735㎜●96㎏●4.3L●60/100-17・60/100-17

愛され続けて60年以上! もはや日本の産業遺産

1958年に発売された初代スーパーカブC100の正統な後継車がこのスーパーカブ50。2018年型で生産を熊本製作所に移管するにあたりモデルチェンジが実施され、丸目のLEDヘッドライトが与えられた。

他にもレッグシールドからリアフェンダーまで滑らかにつながるデザインとし、日本人にとってなじみ深いカブの姿が受け継がれることになった。人気はビジネスだけに留まらず、"カブ主"と呼ばれる愛好家も増加中で、クラス2位に躍進。

画像: コンパクトながら見やすさに配慮された文字盤のメーター。インジケーターランプはLEDを使用している。

コンパクトながら見やすさに配慮された文字盤のメーター。インジケーターランプはLEDを使用している。

第1位

ホンダ クロスカブ 50

メーカー希望小売価格(税込):29万7000円

画像: 第1位

【主なスペック】
全長x全幅x全高:1840x720x1050㎜
ホイールベース:1225㎜
最低地上高:131㎜
シート高:740㎜
車両重量:100㎏
エンジン形式:空冷4ストOHC2バルブ単気筒
総排気量:49㏄
ボアxストローク:37.8x44㎜
圧縮比:10.0
最高出力:3.7PS/7500rpm
最大トルク:0.39㎏-m/5500rpm
燃料供給方式:PGM-FI
燃料タンク容量:4.3L
キャスター角/トレール量:26度30分/57㎜
変速機形式:4速リターン
ブレーキ前・後:ドラム・ドラム
タイヤサイズ前・後:70/100-14・80/100-14

使い勝手にも優れるスタイリッシュな相棒

通勤、通学、ビジネスユースと、毎日の生活に最も寄り添ったコミューターが原付一種。50クラスの人気ランキングもそんな事情を反映してスクーターが中心となったが、2位以下に大差をつけて堂々のクラス3連覇を果たしたのはこのクロスカブ50だった。

クロスカブ50が愛され、絶大な人気を誇る秘密は「遊びゴコロと実用性の絶妙なバランス」にある。質実剛健な実用車であるスーパーカブファミリーならではの堅牢さ、ハードな使い方にもしっかり応えてくれるタフなツールとしての魅力をしっかり備えながら、アウトドアテイストを盛り込んだスタイリングと、フロント14インチ採用による、かつてのリトルカブにも通じる愛らしさ。クロスカブ50は多彩な魅力を備えた「50クラスのスター」なのだ。

画像: スーパーカブと同タイプのLEDヘッドライトに、個性的なヘッドライトガードを装備。堅牢なタフギアイメージを強調する。

スーパーカブと同タイプのLEDヘッドライトに、個性的なヘッドライトガードを装備。堅牢なタフギアイメージを強調する。

画像: エンジンはタフさで定評のあるスーパーカブ用。交換式オイルフィルターを採用、シフトフィールと静粛性も向上させている。

エンジンはタフさで定評のあるスーパーカブ用。交換式オイルフィルターを採用、シフトフィールと静粛性も向上させている。

画像: 17インチ採用の110とは異なり、50は小回りの利く小径の14インチタイヤをフロントに採用。リアタイヤも14インチとしている。

17インチ採用の110とは異なり、50は小回りの利く小径の14インチタイヤをフロントに採用。リアタイヤも14インチとしている。

画像: 視認性に優れた大きなスピードメーターを装備。文字盤にはカムフラージュ柄のグラフィックを取り入れるなど、遊びゴコロ満載。

視認性に優れた大きなスピードメーターを装備。文字盤にはカムフラージュ柄のグラフィックを取り入れるなど、遊びゴコロ満載。

【コラム】存続か電動化か……原付一種50ccバイクの未来とは?

排ガス規制が厳しくなる中で、ますます今後の存続が厳しくなってきている原付一種。気づけば50㏄モデルのラインアップも徐々に減りつつあるが、普通自動車免許で運転できる「手軽さ」という原付一種最大のメリットは大きく、とくに公共交通機関のネットワークが発達していない地域では日常生活に欠かせない乗り物として、非常に大きな役割を果たしているケースも多い。

画像: モデル:木川田ステラ

モデル:木川田ステラ

取り巻く環境は厳しくなれど、原付一種のニーズはまだまだ残されているのだ。近年では電動バイクが着目されてはいるものの、航続距離の確保、手頃な車両価格の実現など、課題はまだ多い。50㏄モデルには今後も奮闘を期待したいところだ。

まとめ:オートバイ編集部/写真:南 孝幸

※このランキングは、月刊『オートバイ』2020年10月号で発表したものになります(投票期間は2020年6月1日~8月15日・月刊『オートバイ』およびwebオートバイで募集を行いました)。

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