月刊『オートバイ』の恒例企画、その年の人気ナンバーワンバイクを読者投票で決める「ジャパン・バイク・オブ・ザ・イヤー」は、2020年で42回目を迎えました。今回はその中から排気量401cc~750ccの「750ccクラス」でトップ10に輝いたバイクを紹介します!

第3位

スズキ GSX-S750 ABS

メーカー希望小売価格(税込):98万7800円

画像: ●水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●749㏄●112PS/10500rpm●8.2㎏-m/9000rpm●820㎜●212㎏●16L●120/70ZR17・180/55ZR17

●水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●749㏄●112PS/10500rpm●8.2㎏-m/9000rpm●820㎜●212㎏●16L●120/70ZR17・180/55ZR17

クラス唯一の直4ナナハンネイキッド

昨年は750㏄クラスで9位だったGSX-S750が大幅にランクアップを果たした。GSX-R750の並列4気筒エンジンをリファインしたエンジンには、ローRPMアシストも搭載するなど、市街地走行での扱いやすさにも配慮。2020年型は青、白、つや消し黒のカラバリはそのままにデザインを変更している。

第2位

ホンダ CBR650R

メーカー希望小売価格(税込):ブラックは105万6000円/レッドは108万9000円

画像: ●水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●648㏄●95PS/12000rpm●6.5㎏-m/8500rpm●810㎜●207㎏●15L●120/70ZR17・180/55ZR17

●水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●648㏄●95PS/12000rpm●6.5㎏-m/8500rpm●810㎜●207㎏●15L●120/70ZR17・180/55ZR17

「F」から「R」へスポーティに進化したミドルCBR

従来のCBR650Fからエンジンやシャーシが改良されるとともに、CBR1000RR譲りのスタイルを身に纏ったCBR650Rは、よりスポーティな走りが楽しめるようにライディングポジションも見直されている。価格も同クラスの直4フルカウルスポーツよりもかなり手頃なことから、昨年はクラス1位を獲得。今年は今のところカラーリングなどに変更はないがそれでも2位と健闘した。これは、新しいCBR-Rコンセプトが支持されている現れだろう。

画像: ツインラムエアダクトや倒立フォーク、ローマウントのセパハンなどスポーツ度を高める装備が満載された。

ツインラムエアダクトや倒立フォーク、ローマウントのセパハンなどスポーツ度を高める装備が満載された。

第1位

ヤマハ テネレ700

メーカー希望小売価格(税込):126万5000円

画像: 第1位

【主なスペック】 
全長x全幅x全高:2370×905×1455㎜
ホイールベース:1595㎜
最低地上高:240㎜
シート高:875㎜
車両重量:205㎏
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
総排気量:688㏄
ボアxストローク:80×68.5㎜
圧縮比:11.5
最高出力:72PS/9000rpm
最大トルク:6.8㎏-m/6500rpm
燃料供給方式:FI
燃料タンク容量:16L
キャスター角/トレール量:27°/105㎜
変速機形式:6速リターン
ブレーキ前・後:φ282㎜ダブルディスク・φ245㎜ディスク
タイヤサイズ前・後:90/90-21・150/70R18

扱いやすく走破性も高いタフなオフローダー

XT660Zの後継モデルとして登場したテネレ700は、そのルックスからアドベンチャーツアラーと思う人も多いかもしれないが、れっきとしたビッグオフローダー。フロントホイールに21インチを採用、軽さを徹底追求していて、アドベンチャーツアラーには欠かせないパニアケースステーはおろか、リアキャリアまでオプション扱いとする割り切りぶりである。

ただ、MT‐07由来のCP2エンジンは低回転域から非常にトルクフルで扱いやすく、長いストロークを誇る前後サスペンションとあいまって乗り心地も良く、ツアラーとしての適性も高い。もちろん、オフの走破性もハイレベルで、流行りの電子制御デバイスやトラコンこそ持たないが、オールラウンドに楽しめる懐の深さが光る。このクラスには珍しい骨太なタフギアモデルというのが、多くの票を集めた理由のひとつだろう。

画像: 2016年発表のコンセプトモデル「T7」のイメージをそのまま継承。LED4眼ライトがインパクトあるフロントマスクを演出する。

2016年発表のコンセプトモデル「T7」のイメージをそのまま継承。LED4眼ライトがインパクトあるフロントマスクを演出する。

画像: 72PSを発揮する688㏄パラレルツインはMT-07由来のもの。トラコンなどは備えていないが、トルキーで扱いやすい特性が魅力。

72PSを発揮する688㏄パラレルツインはMT-07由来のもの。トラコンなどは備えていないが、トルキーで扱いやすい特性が魅力。

画像: 210㎜という長いストローク量を確保した倒立フォークに21インチタイヤを採用。高レベルのオフロード走破性と優れた乗り心地を両立する。

210㎜という長いストローク量を確保した倒立フォークに21インチタイヤを採用。高レベルのオフロード走破性と優れた乗り心地を両立する。

画像: 独創的な縦型デザインのメーターはモノクロのオール液晶。バーグラフ式タコメーターのレイアウトもユニークだ。上部にはアクセサリーバーも備わっている。

独創的な縦型デザインのメーターはモノクロのオール液晶。バーグラフ式タコメーターのレイアウトもユニークだ。上部にはアクセサリーバーも備わっている。

【コラム】750ccから650ccの時代に変わりつつある

勝敗を分けたのは個性と希少性

このクラスの中心となっているのは、CB650R、MT-07、SV650、Z650といった、排気量650㏄前後のロードスポーツ。扱いやすく過不足のない動力性能と手頃な価格を両立した、ヨーロッパで主流となっているスタンダードモデルたちだ。

画像: 【コラム】750ccから650ccの時代に変わりつつある

ただ、激戦区ゆえに人気は割れ、今回のランキングでは、上位4車は僅差で競り合う展開となった。そんな中このクラスを制したのはテネレ700、そして2位は希少な4気筒フルカウルスポーツのCBR650。

オールラウンドに楽しいスタンダードスポーツより、個性の際立つモデルが僅差で上位をものにした、という印象だ。また、ロングセラーであるNC750シリーズの人気がいまだに強かったのも印象的だった。

まとめ:オートバイ編集部/写真:赤松 孝、松川 忍、柴田直行、南 孝幸、森 浩輔

※このランキングは、月刊『オートバイ』2020年10月号で発表したものになります(投票期間は2020年6月1日~8月15日・月刊『オートバイ』およびwebオートバイで募集を行いました)。

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