1980年が明けたばかりの頃、一枚のスケッチがスズキ本社に届けられた。それまで世界中で誰も見たことがないオートバイらしからぬデザインのそれはED2=ヨーロッパ・デザイン2号機と呼ばれた。GSX1100S カタナが地平線の向こうで光を放ち始める。

GSX1100S カタナの系譜

1981年 GSX1100S カタナ

サイドカバー部の大型チョークダイヤルなどデザイン面の注目度は抜群。GSX1100Eベースのエンジンはファインチューンで6PSアップを達成。

画像: ●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●1075cc ●111PS/8500rpm ●9.8kg-m/6500rpm ●232kg●3.50-19・4.50-17●輸出車

●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●1075cc
●111PS/8500rpm ●9.8kg-m/6500rpm
●232kg●3.50-19・4.50-17●輸出車

1983年 GSX1100S カタナ (SD)

通称SD。シルバー1色の外装パーツがツートーンとなり、エンジンやフロントフォークボトムケースも黒に。ホイールは6本スポークへ変更。

画像1: ●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●1074cc ●111PS/8500rpm●9.8kg-m/6500rpm ●232kg●3.50-19・4.50-17●輸出車

●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●1074cc
●111PS/8500rpm●9.8kg-m/6500rpm
●232kg●3.50-19・4.50-17●輸出車

1984年 GSX1100S カタナ(SE)

SEと呼ばれるモデルで、前作にあたるSD同様のツートーンカラーを採用。レッドの部分が拡大し、テールカウルもブラックとなる。

画像2: ●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●1074cc ●111PS/8500rpm●9.8kg-m/6500rpm ●232kg●3.50-19・4.50-17●輸出車

●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●1074cc
●111PS/8500rpm●9.8kg-m/6500rpm
●232kg●3.50-19・4.50-17●輸出車

1990年 GSX1100S カタナ

スズキ創業70周年を記念モデルとして、限定1000台がこの年に再販された。ブレーキレバーやホースなどが変更された他はSE型と同じ内容。

画像: ●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●1075cc ●111PS/8500rpm●9.8kg-m/6500rpm ●232kg●3.50-19・4.50-17●119万円

●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●1075cc
●111PS/8500rpm●9.8kg-m/6500rpm
●232kg●3.50-19・4.50-17●119万円

1994年3月 GSX1100S カタナ

大型オイルクーラー、電動パワーアシストクラッチ、リザーバー別体リアショックなど、豪華装備を満載して国内市販。ファンの熱いリクエストに応えた。

画像: ●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●1074cc ●95PS/8500rpm●8.6k-m/4000rpm ●232kg●3.50-19・4.50-17●89万9000円

●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●1074cc
●95PS/8500rpm●8.6k-m/4000rpm
●232kg●3.50-19・4.50-17●89万9000円

2000年3月 GSX1100S カタナ

最終モデルとして1100台限定の「ファイナルエディション」が登場。FブレーキはΦ300 mmローター+4ポッドキャリパーになり、チューブレスタイヤ採用。

画像: ●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●1074cc ●95PS/8500rpm●8.6kg-m/4000rpm ●232kg●3.50-19・4.50-17●99万円

●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●1074cc
●95PS/8500rpm●8.6kg-m/4000rpm
●232kg●3.50-19・4.50-17●99万円

GSX750Sの系譜

1982年2月 GSX750S

国内向けの750ccバージョン。当時の規制により極端なアップハンドルに変更。スクリーンも外され、1100から大きくかけ離れたスタイルとなった。

画像: ●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●747cc ●69PS/8500rpm●6.2kg-m/7000rpm ●223kg●3.25-19・4.00-18●59万8000円

●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●747cc
●69PS/8500rpm●6.2kg-m/7000rpm
●223kg●3.25-19・4.00-18●59万8000円

1983年3月 GSX750S

認可基準の見直しでスタイルが1100に近づいた750カタナの2型。シート形状も変更を受けた。さらに当時流行のフロント16インチホイールまで採用。

画像: ●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●747㏄ ●72PS/9000rpm●6.3kg-m/7000rpm ●222kg●100/90-16・120/90-17●64万7000円

●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●747㏄
●72PS/9000rpm●6.3kg-m/7000rpm
●222kg●100/90-16・120/90-17●64万7000円

1984年3月 GSX750S カタナ

750カタナの3型リトラクタブルヘッドライトが特徴のスズキ社内デザインに。空冷最強の77馬力エンジンはTSCC装備で、サスはフルフローター。このモデルで車名が正式に「GSX750S カタナ」になる。

画像1: ●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●747cc ●77PS/9000rpm●6.4kg-m/7500rpm ●212kg●100/90-16・120/90-17●69万9000円

●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●747cc
●77PS/9000rpm●6.4kg-m/7500rpm
●212kg●100/90-16・120/90-17●69万9000円

1986年2月 GSX750S カタナ

リトラクタブルライトが印象的な後期の750カタナだが、メタリック塗装を採用し、フレームはシルバーとしたこの1986年型が最終型となった。

画像2: ●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●747cc ●77PS/9000rpm●6.4kg-m/7500rpm ●212kg●100/90-16・120/90-17●69万9000円

●空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●747cc
●77PS/9000rpm●6.4kg-m/7500rpm
●212kg●100/90-16・120/90-17●69万9000円

GSX250S カタナ/GSX400S カタナの系譜

1991年5月 GSX250S カタナ

細部に至るまで、250ccにサイズに合わせてそのまま縮小したかのように再現。手軽にカタナスタイルを味わえるモデルとして人気を集めた。

画像: ●水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●248cc ●40PS/13500rpm ●2.7kg-m/10000rpm ●160kg●110/70-17・140/70-17●56万5000円

●水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●248cc
●40PS/13500rpm ●2.7kg-m/10000rpm
●160kg●110/70-17・140/70-17●56万5000円

1992年4月 GSX400S カタナ

250と同様に、1100カタナのスタイルを400ccクラスの車体サイズで忠実にスケールダウンしつつ再現。エンジンはGSX-R 400譲りの水冷直4エンジンだ。

画像: ●水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●398cc ●53PS/10500rpm●3.8kg-m/9500rpm ●182kg●100/80-18・140/70-17●65万9000円

●水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●398cc
●53PS/10500rpm●3.8kg-m/9500rpm
●182kg●100/80-18・140/70-17●65万9000円

文:中村浩史/写真:松川 忍/車両協力:ユニコーンジャパン

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